研究課題/領域番号 |
23K09397
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
久富 美紀 岡山大学, 大学病院, 講師 (60314704)
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研究分担者 |
河合 穂高 岡山大学, 医歯薬学域, 研究准教授 (10803687)
浅海 淳一 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (60184131)
長塚 仁 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (70237535)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 骨折 / 間葉系幹細胞 / 骨髄移植 / 細胞医療 / 骨折治癒 |
研究開始時の研究の概要 |
現在の骨折治療は、整復・固定を基本とし、患者のコンディションや年齢など、患者の治癒力に期待した治療法であり、当然高齢者や傷病人などでは不利である。近年、生きた細胞を薬剤のように用いる「細胞医療」が注目されている。申請者グループが開発した新規骨髄由来間葉系幹細胞採取法を用いて、骨髄組織から採取された間葉系幹細胞を移植すると、遠隔部で骨芽細胞などに分化し、骨新生が起こることが明らかとなった。 そこで、本研究では骨折治癒の促進を狙った新たな細胞性治療薬の開発を行うことを目的とする。
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研究実績の概要 |
本邦の骨折件数は高齢化に伴い増加傾向にあり、寝たきりの主要因として大きな問題となっている。そのため、骨折治癒の促進は患者にとって大きな福音となり得る。しかし、現在の骨折治療は、整復・固定を基本とし、患者のコンディションや年齢など、患者の治癒力に期待した治療法であり、当然高齢者や傷病人などでは不利である。現在、生きた細胞を薬剤のように用いる「細胞医療」が注目されている。申請者グループは、骨髄組織から、簡便で短時間に骨髄由来間葉系幹細胞を採取する手法を開発した(特願2020-168891)。本手法より得られた間葉系幹細胞を移植すると、遠隔部で骨芽細胞などに分化し、骨新生が起こることが明らかとなった。そこで、本研究課題では、骨折治癒促進を狙った新たな細胞治療の開発を行う。 本年は、同課題を解決するため、骨折した部分がどのように治癒していくか、できるだけ分かりやすく観察できる骨折治癒モデルの作成に重点を置いた。具体的には、骨折の治癒過程を観察するにあたり最も適した日数の調整を行なった。全身麻酔下での手術の調整や、穴の大きさの決定などを行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年は、骨折治癒モデルの作成を行なった。骨折治癒モデルは、全身麻酔科でマウス大腿骨にドリルで穴をあけ、その治癒過程を観察するモデルである。まずは、通常のマウスで、どのタイミングで観察を行えば最も効果的か検討を行うため、ドリルで骨に穴を開けてから、1日後、3日後、5日後、7日後、14日後で屠殺し標本作成を行なった。その後、標本HE染色を行なって検討し、、1日後、3日後、5日後、7日後のタイミングで観察を行うことが、骨折の治癒過程において重要であることが分かった。
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今後の研究の推進方策 |
骨折治癒モデルマウスに、GFPマウスより採取した骨髄細胞を移植する。その後、本年より得られたデータをもとに、骨折治癒の過程に沿ってマウスから骨折部位を摘出し、組織標本にて骨折治癒の過程を評価する。その際、GFP陽性の骨組織、軟骨組織の量や、どの部分でGFP陽性細胞が再生に関わっているかを検討し、骨髄由来MSCの骨折治癒による役割や分化の過程を組織学的手法を用いて評価する。
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