研究課題/領域番号 |
23K09399
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
倉田 眞治 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (20325666)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 歯科麻酔学 / オピオイド受容体 / ノシセプチン受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
歯科・口腔外科領域をはじめとする周術期の痛みに医療用麻薬(オピオイド)が使用されるが、その副作用に患者が苦しんだり、医療従事者もその対応に困ることがある。そこで,オピオイド受容体とノシセプチン受容体の、鎮痛作用や副作用が起こるメカニズムを調べることで、副作用が少ない適切な鎮痛作用を併せ持つ、新しい鎮痛方法を見つけたり、新しい鎮痛薬を開発するための基盤を構築する。
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研究実績の概要 |
歯科・口腔外科領域の周術期などの疼痛管理にオピオイド製剤が使用されるが、呼吸抑制や耐性形成などの副作用により対応に難渋することがある。近年オピオイド受容体 (OR)において、Gタンパク経路が鎮痛作用に、βアレスチン経路が呼吸抑制などの副作用に関与し、そのバランスが効果や副作用発現の違いになることが示唆された。 一方、ノシセプチン受容体(NOPR)の活性化は鎮痛効果とともに、μORの鎮痛効果増強と呼吸抑制などの有害作用を少なくすることが示唆されているが、そのメカニズムについては十分解明されていない。 本研究では、各種オピオイド製剤とNOPRアゴニストの併用における、Gタンパク経路とβアレスチン経路のメカニズムを解析することで、周術期における適切な鎮痛と副作用の少ない、オピオイド受容体・ノシセプチン受容体をターゲットにした、新しい鎮痛法・鎮痛薬開発に向けた研究を行っている。 現在,①オピオイド製剤;モルヒネ、フェンタニル、レミフェンタニル、②NOPRアゴニスト;ノシセプチン、UFP-112(選択的NORPアゴニスト)、③G Protein biased agonist;TRV130、④二機能性NOPR/μORアゴニト;AT121,cebranopadol以上の各アゴニストの、培養細胞に発現させたμORとNOPRのGタンパク活性に与える影響をCellKey Assay法で、細胞内局在に与える影響をReceptor interanalization Assay法を用いそれぞれ解析し、濃度(1nM, 10nM, 100 nM, 1μM),作用時間(30min, 60min, 120min, 180min)などについて比較・検討を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
オピオイド製剤・NORPアゴニスト・G Protein biased agonist・二機能性NOPR/μORアゴニト,それぞれ単独での,各濃度・作用時間の影響について,細胞内局在の客観的・定量的解析を行うReal-time Visualizing Assay法での検討と,Gタンパク活性の評価を行うCell Key(TM)システムでの測定・解析を行なっているが,思いのほか各濃度・各作用時間の測定・解析に時間を要しており,進捗状況が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き,オピオイド製剤・NORPアゴニスト・G Protein biased agonist・二機能性NOPR/μORアゴニト,それぞれ単独での,各濃度・作用時間の影響について,細胞内局在の客観的・定量的解析を行うReal-time Visualizing Assay法での検討と,Gタンパク活性の評価を行うCell Key(TM)システムでの測定・解析を行うとともに,各種オピオイド製剤とNOPRアゴニストの組み合わせが、OR・NOPRのGタンパク活性と細胞内局在に与える影響を上記と同様に解析し、比較・検討する。
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