研究課題/領域番号 |
23K09401
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
足立 誠 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (10468192)
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研究分担者 |
梅村 直己 朝日大学, 歯学部, 講師 (80609107)
渋谷 恭之 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (90335430)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | シスプラチン耐性口腔扁平上皮がん細胞株 / 腫瘍微小環境 / クロストーク / 腫瘍免疫改変メカニズム / シスプラチン / 免疫チェックポイント阻害薬 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、我々が樹立したマウス由来シスプラチン耐性口腔がん細胞株を同種同所移植したマウスモデルを用いて、シスプラチン耐性口腔がん腫瘍微小環境におけるがん細胞と免疫細胞群とのクロストークをがん細胞の放出する細胞外小胞に着目し、免疫細胞が薬剤抵抗性へ関与する分子メカニズムを明らかにすることを目的とする。これにより、免疫チェックポイント阻害剤の治療予測因子を同定することにつながることが期待される。
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研究実績の概要 |
本研究課題は、独自に作成したシスプラチン耐性口腔扁平上皮がん細胞株を用いて、腫瘍微小環境における腫瘍細胞と免疫細胞群とのクロストークを解明し、免疫細胞が薬剤耐性に関与する分子メカニズムを明らかにすることを目的とする。研究計画の初年度には、in vitroにて、シスプラチン耐性口腔扁平上皮がん細胞株(R-Sq1979)の特徴を親株であるSq1979と比較して検討した。検討したのは1.薬剤排出能 2. 細胞増殖速度, 3. 細胞移動能, 4. 自己複製能の4点について解析した。その結果、R-Sq1979は薬剤排出能が亢進し、細胞移動能、自己複製能が有意に上昇していた。その一方、細胞増殖能は親株と比較し、有意な差はなかった。In vivoでは、マウスにSq1979とR-Sq1979を移植し腫瘍増殖速度を検証した。その結果、腫瘍増殖速度はシスプラチン耐性獲得口腔扁平上皮がん(R-Sq1979)の方が腫瘍増殖速度が有意に遅かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度で行う研究計画でのin vitro実験は7つ計画していた。薬剤排出能、細胞増殖速度、細胞移動能、自己複製能、DNA修復機能亢進の解析、アポトーシス感受性に関する解析、細胞外小胞の遺伝子解析の7つのうち、4点の解析は終了し、2点は検証中で、細胞外小胞の遺伝子解析は予備実験段階である。その一方、次年度で行う予定であったIn vivoでの検証をすでに着手し、結果が出始めている。そのため、進捗状況は概ね順調である。
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今後の研究の推進方策 |
in vitro実験における検証である、DNA修復機能亢進の解析、アポトーシス感受性に関する解析、細胞外小胞の遺伝子解析を行うと同時に、In vivo実験で、親株とシスプラチン耐性口腔扁平上皮がん細胞株との全身免疫への影響と、腫瘍微小環境の違いを検証する予定である。
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