研究課題/領域番号 |
23K09416
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
岩崎 智憲 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (10264433)
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研究分担者 |
下島 直樹 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立小児総合医療センター(臨床研究部), その他, 部長 (30317151)
上田 公子 (山口公子) 徳島大学, 病院, 助教 (40335807)
北村 尚正 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (50614020)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 漏斗胸 / 小児 / 流体解析 / 胸腔内陰圧 / OSA / 流体力学 / 歯科的治療 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は漏斗胸と小児の閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の関係を明かにするために、睡眠吸気時にみられる陥没呼吸を引き起こす強い胸腔内陰圧を流体力学的手法で算出し、検討しようとするものである。そのために漏斗胸患児のなかでOSA を認める小児のCT データを用いて上気道から胸腔までの気道3次元モデルを構築し、睡眠吸気時の胸腔内陰圧を申請者が発案した流体解析を用いて気道通気状態を解析する気道通気状態検査システムを応用して算出する。算出された睡眠吸気時の胸腔内陰圧と胸郭形態との関係を検討し、原因不明とされる漏斗胸の原因因子のひとつとしてOSA による上気道通気障害の影響を明らかにしたい。
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研究実績の概要 |
2023年度は漏斗胸の原因と考えられる胸腔内陰圧を明らかにするため、漏斗胸を引き起こすことが報告されている先天性気管支狭窄症小児の解析を共同研究施設の都立小児総合医療センターからCTデータを供与され、流体解析を行った。 対象は先天性気管支狭窄症小児13名(男児7名,女児6名,平均月齢11.4±7.1ヵ月)とコントロール小児2名について,CTデータを用いて気管の3Dモデルを構築し,気管についての形態学的測定を行った。さらに流体解析を用い,気管の形態,圧力,気道抵抗を評価した。その結果、1歳前後のCTS小児では気管径が3㎜以下になると通気障害が生じることが明らかになった。そのため、気管径は気道閉塞重症度の予測因子として有効であることが示唆された。 さらに気管径と抵抗値の関係は気管径の約3乗に反比例することが分かり、3㎜以下では急激な抵抗の上昇があることが分かった。 これらの結果はインドネシア・バリ島で開催された the 57th Annual Meeting of the Pacific Association of Pediatric Surgeonsでタイトル「Preoperative evaluation of congenital tracheal stenosis using computational fluid dynamics」として報告を行った。 この報告の共同演者は日本の小児外科領域の中心的な研究者で、歯科医の研究代表者が連携できていることは貴重、全く異なる領域の連携研究が展開出来ている。 さらに第268回徳島医学会学術集会でも発表し、救急医などの呼吸に関する臨床家が強く関心を寄せ、医歯連携の共同研究が次々に立ち上がりつつある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的として上気道通気障害がある小児 OSAと漏斗胸の関連を明らかにすることで、原因不明とされる漏斗胸の原因のひとつとして、上気道通気障害があることを明かにしたいと考えた。さらに、通気障害で生じる胸腔内陰圧の計測は人工呼吸器装着時に食道内にバールを留置して、計測した値を胸腔内圧と同程度と考えて評価する方法などがあるものの、生理的な安静状態での計測は出来ずにいた。 今回の研究では申請者が所有する知的財産(気道通気状態評価システム)を応用し、上気道だけでなく胸腔までの気道3次元モデルを用いて、吸気時を再現した流体解析を行なおうとする新規で独自性の高いもので、非接触で安静時の生理的状態で撮影できるCTデータを用いて、胸腔内陰圧を評価しようとするもので、国際学会で発表までできている。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、関連分野と連携を深めるために定期ミーティングを継続する。さらに関連学会に積極的に参加、発表して新たな連携研究先を模索、異分野との交流を深めてこれまでと異なる視点を得て研究推進につなげたい。
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