研究課題/領域番号 |
23K09432
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
溝口 到 東北大学, 歯学研究科, 非常勤講師 (20200032)
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研究分担者 |
千葉 美麗 東北大学, 歯学研究科, 講師 (10236820)
伊藤 新 東北大学, 大学病院, 助教 (10805914)
北浦 英樹 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (60295087)
福永 智広 東北大学, 大学病院, 講師 (70362994)
吉田 倫子 東北大学, 歯学研究科, 助教 (80746818)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 矯正学的歯の移動 / 歯槽骨 / 骨細胞 / アポトーシス / 破骨細胞 / RANKL / osteoprotegenin (OPG) / SOST/sclerostin / 骨吸収 / 骨形成 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、矯正学的歯の移動における骨細胞の骨改造における役割を明らかにすることを目的とする。そのため、歯の移動実験では、異なる応力領域での骨細胞のアポトーシスと骨吸収調節因子の発現を免疫組織化学、in situ hybridizationとRT-PCRから検討する。骨細胞の培養実験においても in vivo の歯の移動にみられる複雑な応力分布を考慮し、圧縮応力の強さの違いによる骨細胞の反応および破骨細胞前駆細胞との共培養での破骨細胞形成活性をみる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、圧縮応力に対する骨細胞の反応をアポトーシスの発生、骨吸収調節因子(RANKL、osteoprotegerin(OPG)、SOST/sclerostinなど)の発現および破骨細胞形成・骨吸収を通してin vivo と in vitro の両面から検証することによって、矯正学的歯の移動における骨細胞の役割を明らかにすることである。本研究では、当初の予定では、in vivo の歯の移動実験をマウスで行う予定であったが、歯の移動の再現性が十分得られないことから、実験動物をマウスからより大型で歯の移動スプリングが装着しやすいラットに変更した。歯の移動方法に変更はなく、動物種の変更は実験結果に影響を与えないものと考える。歯の移動実験では、異なる応力領域での骨細胞のアポトーシスと骨吸収調節因子の発現を免疫組織化学、in situ hybridizationとRT-PCRから検討する。組織学的観察では、TRAP染色(破骨細胞の局在)、② 抗activated caspase 3 抗体と抗ssDNA 抗体とによる二重免疫染色(アポトーシス細胞の識別)、③ 電顕によるアポトーシスの確定、④ 骨吸収調節因子(RANKL、OPG、SOST/sclerostin、RANKなど)の免疫組織化学染色を行った。その結果、圧迫側の硝子様変性組織に隣接する歯槽骨・骨細胞に核の濃縮、核の断片化および細胞質の凝集などのアポトーシスに特徴的な所見が得られた。また、activated caspase 3 抗体と抗ssDNA 抗体の陽性反応も確認した。今後、骨吸収調節因子の免疫組織化学染色を行う予定である。In vitro実験(培養骨細胞への圧縮力負荷)の培養方法を検討し、株化マウス骨細胞様細胞MLO-Y4を用いることを決定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
In vivo の歯の移動実験でマウスからラットへの動物種の変更があったものの、本研究の核心である歯槽骨・骨細胞のアポトーシスおよび破骨細胞の集積を組織学的に確認することができた。動物種の変更は実験結果に影響を与えておらず、今後の実験の遂行に影響はないものと考えられ、初年度に計画した組織学的観察は順調に進行していると考えられる。In vitro実験(培養骨細胞への圧縮力負荷)においても培養方法を検討し、株化マウス骨細胞様細胞MLO-Y4を用いることを決定した。
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今後の研究の推進方策 |
In vivo の歯の移動実験でマウスからラットへの動物種の変更があったものの、本研究の核心である歯槽骨・骨細胞のアポトーシスおよび破骨細胞の集積を組織学的に確認することができた。動物種の変更は実験結果に影響を与えておらず、今後の実験の遂行に影響はないものと考えられ、初年度に計画した組織学的観察は順調に進行していると考えられる。これらの初年度の結果を踏まえ、今後はIn vivo の実験系の歯の移動実験およびin situ hybridizationを加えた組織学的観察を本格的に行う予定である。In vitro実験(培養骨細胞への圧縮力負荷)においても培養方法が確定され、今後、本格的な培養実験を始める予定である。
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