研究課題
基盤研究(C)
ヒトの乳歯には間葉系の多能性幹細胞が含まれ、この乳歯幹細胞が遺伝性疾患に罹患した小児に由来する場合は、疾患特異的なモデル細胞として活用できる。アンジェルマン症候群は、精神発達遅滞や特徴的顔貌を主徴とする遺伝性疾患であり、脳では神経細胞の分化・発達が障害される他、顎顔面領域では下顎前突症など骨の発育異常も生じる。原因遺伝子として5番染色体q11-q13に位置するUBE3Aが同定されているが、発症機序はまだ未解明である。本研究では、アンジェルマン症候群患児から提供された乳歯幹細胞を活用し、神経細胞および骨芽細胞に誘導し、ミトコンドリア機能を中心に解析することでその発症機序を解明する。