研究課題/領域番号 |
23K09462
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
作田 哲也 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (20284888)
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研究分担者 |
中田 匡宣 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (90444497)
藤島 慶 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (50553153)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | カンジダ / 糖尿病 / SGLT-2阻害薬 / カンジダアルビカンス |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病の新しい治療薬であるSGLT-2阻害薬(ナトリウム-グルコース共輸送体阻害薬)には腎臓や心臓の機能を保護する効果が知られていますが、現在のところ口内炎や口腔内の感染に対してどのような働きがあるかについては十分にはわかっていません。本研究では、実験的に糖尿病を引き起こすことのできるラットを用いた実験と培養細胞を用いた実験によって、口腔内に感染症を引き起こす真菌(カビの一種)に対するSGLT-2阻害薬の影響を調べ、SGLT-2阻害薬が<口腔内の健康状態を保つ>ことに役に立つのかどうかについて明らかにしていきます。
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研究実績の概要 |
■研究の背景と目的:糖尿病の新しい治療薬であるSGLT-2阻害薬(ナトリウム-グルコース共輸送体阻害薬)には腎臓や心臓の機能を保護する効果が知られていますが、現在のところ口内炎や口腔内の感染に対してどのような働きがあるかについては十分にはわかっていません。本研究では、実験的に糖尿病を引き起こすことのできるラットを用いた実験と培養細胞を用いた実験によって、口腔内に感染症を引き起こす真菌(カビの一種)に対するSGLT-2阻害薬の影響を調べ、SGLT-2阻害薬が<口腔内の健康状態を保つ>ことに役に立つのかどうかについて明らかにしていきます。 ■研究方法:同じ舌より採取された真菌であるカンジダ・アルビカンスとカンジダ・グラブラータを供試し共培養下でのバイオフィルム形成を調べました。カンジダ・アルビカンスとカンジダ・グラブラータはどちらも「入れ歯」を原因とする口内炎を引き起こすだけでなく血液を介して全身に達すると重篤なカンジダ血症の原因となります。真菌がバイオフィルムを形成すると①真菌に作用する薬剤の効きが悪くなる②バイオフィルム自体が感染源となって全身に広がる③バイオフィルム自体を除去することが困難等の理由で感染症が重くなる場合があります。 ■結果:1)カンジダ・グラブラータと比較するとカンジダ・アルビカンスのバイオフィルム形成量は多くなりました。2)カンジダ・アルビカンスのバイオフィルム形成量はカンジダ・グラブラータが共存すると増強されました。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
従来、カンジダ・アルビカンスの増殖に対してカンジダ・グラブラータは抑制的に働くと報告されており私共も同じ現象を確認しています。しかしながらバイオフィルム形成については両者が共存することにより増強されるという一見矛盾する結果を得ました。共存下においてそれぞれの真菌の増殖がどのような挙動を示すかについて検証する必要があったため。
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今後の研究の推進方策 |
カンジダ・グラブラータとカンジダ・アルビカンス共培養下でのバイオフィルム形成増強には液性因子もしくは真菌同士の接触が必要になると考えられます。今後、この現象に対してSGLT-2阻害薬がどのように影響するかについて明らかにしていきます。
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