研究課題/領域番号 |
23K09480
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
江草 正彦 岡山大学, 大学病院, 教授 (90243485)
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研究分担者 |
江國 大輔 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (70346443)
前田 茂 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (50253000)
森 貴幸 岡山大学, 大学病院, 助教 (90274000)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ダウン症候群 / 歯周病 / メタボローム / ダウン症 / メタボローム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
歯周病は炎症性疾患であり、細菌―宿主の相互作用が発症・進行に関与する。ダウン症患者の歯周病において、特異的な口腔内細菌叢が見いだされている。一方、メタボローム解析を用いて、健常なヒトを対象とした研究で、細菌―宿主の相互作用のメカニズムの異端が解明されている。しかし、ダウン症患者での解明は未解決であり、特異的な細菌叢が、どのように歯周病の病態・進行に影響を与えているのかについての詳細なメカニズムは解明されていない。そこで、歯垢や唾液中の口腔内細菌叢だけでなく、それらの代謝産物を網羅的に解析(メタボローム解析)し、ダウン症患者の歯周病特異的なメカニズム解明に貢献しようとする。
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研究実績の概要 |
解決すべき社会的な問題に、歯周病の世界的な増加がある。歯周病は炎症性疾患であり、細菌―宿主の相互作用が発症・進行に関与する。ダウン症患者の歯周病において、特異的な口腔内細菌叢が見いだされている。一方、メタボローム解析を用いて、健常なヒトを対象とした研究で、細菌―宿主の相互作用のメカニズムの異端が解明されている。しかし、ダウン症患者での解明は未解決であり、特異的な細菌叢が、どのように歯周病の病態・進行に影響を与えているのかについての詳細なメカニズムは解明されていない。そこで、今回の申請では、歯垢や唾液中の口腔内細菌叢だけでなく、それらの代謝産物を網羅的に解析(メタボローム解析)し、ダウン症患者の歯周病特異的なメカニズム解明に貢献しようとする。本研究結果から、歯周病の発症・重症化に関係する口腔内細菌叢におけるメタボロームの指標が明らかになる。これらの情報と、既存のリスク因子を用いて、新しいリスク診断用のレーダーチャート作成に応用でき、個別医療・公衆衛生に役立てる点で社会的意義は大きい。 本研究の目的は、歯垢や唾液中の口腔内細菌叢だけでなく、それらの代謝産物を網羅的に解析(メタボローム解析)し、ダウン症患者の歯周病の発症および進行との関係を調べることとする。研究計画ではこれまでの関連研究および予備的検討を踏まえたうえで、細菌要因(口腔内細菌叢)と宿主要因の相互作用をメタボローム解析で網羅的に調べる、②追跡調査によって発症・重症化に関わる因子を調べることとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者者の健康状態の不良により一時的に研究が中断していた。研究計画を一部見直しており、患者さんへ質問紙の作成等をおこなった。またメタボローム解析を委託する業者の選別に(費用面での検討)時間がかかっている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では歯垢や唾液中の口腔内細菌叢だけでなく、それらの代謝産物を網羅的に解析(メタボローム解析)し、ダウン症患者の歯周病特異的なメカニズムを解明していく。 デザインは、コホート研究(横断研究のメタボローム解析で判明したリスク因子が、歯周病の発症・進行に関与するかどうか)とする。対象者のリクルートとベースライン時の診査を行う。対象者10人は、岡山大学病院を定期受診している患者からリクルートする。口腔内診査により、健常者・歯周病患者を選別する。唾液採取・歯垢採取・歯肉溝浸出液採取・質問票調査を行う。唾液・歯肉溝浸出液を採取して、口腔内細菌叢解析を行う。メタボローム解析をガスクロマトグラフ、液体クロマトグラフィー、キャピラリー電気泳動で行う。サイトカイン・ケモカイン・細胞外小胞を調べる。ベースラインで差が見られたメタボロームを曝露因子とする。質問票調査は、既知のリスク因子(糖尿病・家族歴・口腔衛生習慣・親のサポートなど)の確認のために行う。1~2年間追跡調査を行う。この間、定期受診ごとに(1-3か月)口腔内診査・唾液採取・歯垢採取・歯肉溝浸出液採取・質問票調査を行う。日本歯周病学会のガイドラインに従い、歯周病を発症した場合あるいは歯周病に進行した場合をイベントあり(メインアウトカム)と定義する。曝露因子(細菌因子や宿主因子など)の有無で、歯周炎への発症・進行に差があるかどうか調べる。分析には、コックスハザード分析を行う。また、相互作用を検討するために共分散構造分析を行う。
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