研究課題/領域番号 |
23K09502
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山中 玲子 岡山大学, 大学病院, 助教 (00379760)
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研究分担者 |
森田 学 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 特命教授 (40157904)
江國 大輔 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (70346443)
寺石 文則 岡山大学, 大学病院, 講師 (40432661)
横井 彩 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (00612649)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 大腸がん / 歯周病 / 歯周治療 / Fusobacterium nucleatum / 血流感染 |
研究開始時の研究の概要 |
歯周病原菌の一つであるFusobacterium nucleatum (F. nucleatum) は、大腸がんの発がんや悪性度増強に寄与しているとされ、唾液中のF. nucleatumとの関連が調べられてきた。しかし、F. nucleatumはグラム陰性嫌気性菌であり、深い歯周ポケット内に多く存在する。我々は、歯肉縁下歯垢中のF. nucleatumやリポ多糖(LPS)等の構成成分が、血流を介して大腸がん組織に作用し、大腸がんの悪性化に寄与しているのではないか、と考えた。歯周治療が、血流を介したF. nucleatumやその構成成分の大腸がんへの促進的作用をブロックし、大腸がん重症化予防に寄与する可能性があるのか、を検討する。
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研究実績の概要 |
本研究は、歯科治療が大腸がんの重症化予防に寄与するか、を検討する研究である。 歯周病原菌の一つであるFusobacterium nucleatum (F. nucleatum) は、大腸がんの発がんや悪性度増強に寄与しているとされ、様々な研究が行われている。 大腸がん組織におけるF. nucleatumの供給源は口腔内である。大腸がん患者の唾液とがん組織で共通のF. nucleatum株が検出され、大腸がん組織のF. nucleatumが口腔内に由来することが示された(Komiya et al., GUT, 2018)。また、大腸がん患者の腸内細菌叢や口腔細菌叢はバイオマーカーとして有用と考えられている(Yachida et al., Nature Medicine, 2019、Flemer et al., GUT, 2018)。さらに、大腸がん患者に対して歯周治療を手術前の3か月間行い、歯周状態改善群と非改善群で比較したところ、歯周状態改善群では糞便中F. nucleatumが減少したことから、歯周治療が大腸がんの発症・重症化予防に役立つ可能性が示された(Yoshihara et al., SciRep, 2021)。一方、この研究では、歯周状態改善群において唾液中のF. nucleatumは減少しなかったというパラドックスがある。 本研究では、歯肉縁下歯垢中のF. nucleatumやリポ多糖(LPS)等の構成成分が、血流を介して大腸がん組織に作用し、大腸がんの悪性化に寄与しているのではないか、と考え、歯周治療が血流を介したF. nucleatumやその構成成分の大腸がんへの促進的作用をブロックし、大腸がん重症化予防に寄与する可能性があるのか、を検討する。 2023年度は、研究計画の立案、倫理委員会への提出書類の作成、細菌叢の解析の方法の検討等を行った。書籍の購入、学会参加、分析に必要な機器の準備、情報収集等を行った。 今年度は、倫理委員会への申請、承認を経て、研究を開始する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度は、倫理委員会に申請・承認後に、対象者の登録を始める予定であったが、2年目に倫理委員会に申請予定となった。 遅れた理由は、主に2つある。 一つは、当初、歯周治療として歯肉縁下歯石除去まで行う群を介入群とする介入研究を行う予定であったが、倫理的に歯肉縁下歯石除去を行わない群をつくることは不可能とのことで、観察研究とする方針となり、申請書式が変更になる等があった。 二つ目は、申請者の部署異動により環境の変化が見込まれ、現状に応じた研究計画を立案する必要ができたため、2024年度からの現状を踏まえた計画立案の必要に迫られたためである。
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今後の研究の推進方策 |
今後の方策として、今年度中に観察研究として倫理委員会に申請し、承認をえて、研究を開始する予定である。患者、医師、歯科医師等の負担がなるべく少なくなるように、歯科介入の具体的な計画を立案中である。そのため、週に1回、大腸外科の研究ミーティングに参加し、連携を密にとるように努めている。また、研究開始前から、統計学の専門家にも加わっていただき、無駄のない研究計画にする予定である。
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