研究課題/領域番号 |
23K09524
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
金子 詩子 新潟大学, 医歯学系, 助教 (20401747)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 若年性特発性関節炎 / 生物学的製剤 / 休薬 / 小児慢性炎症性疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
小児リウマチ性疾患や自己炎症症候群、炎症性腸疾患における様々な作用機序の生物学的製剤は、劇的な治療効果が得られる一方で、薬価が高額である上に、必要とする患者は増加の一途を辿り、医療費の増加は深刻な問題である。また、小児期から長期にわたって継続した場合の安全性は確立されておらず、未知の副作用、合併症のリスクも懸念される。小児では公費で治療が可能ということもあり、休薬のエビデンスが乏しい。本研究では小児の慢性炎症性疾患における生物学的製剤の休薬や減量、投与間隔延長が可能な指標やバイオマーカーを解析し、指針を作成、提唱することで、限りある財源でより効率的な治療選択を行うシステムを構築する。
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研究実績の概要 |
本研究は小児慢性炎症疾患における生物学的製剤の需要の著しい増加による医療経済的な問題を解決すべく、寛解達成後の休薬、減量、投与間隔の延長の指針を作成、提唱することで、長期的な副作用のリスクを軽減、回避するとともに、より効率的な治療選択を行うシステムを構築することを目的としている。小児の慢性炎症疾患において生物学的製剤の使用実績が最も多く、保険適用がある製剤数も多い若年性特発性関節炎(JIA)についての検討を行っている。システマティックレビューの結果、全身型JIA、およびリウマトイド因子(RF)陰性のJIA多関節炎型、少関節炎型に関しては寛解達成後の休薬が期待できる一方、RF陽性のJIA多関節炎型に関しては休薬による再燃率が高いことが推定され、患者に不利益が生じないよう、減量や投与間隔の延長、メトトレキサートなど従来型疾患修飾性抗リウマチ薬(csDMARDs)への変更など、治療を継続しながらも医療経済的に効率の良い選択肢も含めて検討する必要があると推察された。抗核抗体陽性、低年齢発症、寛解達成までに要する期間が長いことなど、諸外国における複数のretrospective studyで報告されている休薬後の再燃に関するリスクファクターも存在し、これらの検証に加え、本邦での使用実態による再燃リスクファクターを既存テータから解析し、休薬指標となるバイオマーカーの候補を含めて検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
関連学会および既存のガイドライン制作チームとの連携や調整が必要であるため。
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今後の研究の推進方策 |
休薬指標、再燃予測となるバイオマーカーの候補、背景因子の解析を進める。 本邦での実態調査を予定している。
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