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新たなIKIGAI評価指標を用いた高齢者の健康維持・改善サイクルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 23K09531
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
研究機関徳島大学

研究代表者

白山 靖彦  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (40434542)

研究分担者 後藤 崇晴  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (00581381)
柳沢 志津子  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 講師 (10350927)
藤原 真治  独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究員 (40458279)
北村 美渚  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (70964865)
市川 哲雄  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (90193432)
吉岡 昌美  徳島文理大学, 保健福祉学部, 教授 (90243708)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワードいきがい / 孤独・孤立 / フレイル / 社会とのつながり / 生きがい / 資源配分 / 通いの場
研究開始時の研究の概要

超高齢化社会を迎えている本邦において,健康寿命の延伸は喫緊の課題であり,その解決には科学と施策との融合が必要である.そこで本研究における柱を「通いの場」と「生きがい」とした.介護予防を図ることを目的とした通いの場がそこに通う高齢者の生きがい形成にどのように関与しているのか,また,得られた生きがい要素の資源配分がどのような様相を示し変化していくのか,を明らかにする縦断研究である.生きがい要素の資源配分については欧米で用いられているIKIGAI概念を活用し新たな評価法を開発する.また,高齢者の健康維持・改善サイクルの構築を図るため,孤独・孤立,人とのつながり,フレイルなどの要素との関連を観察する.

研究実績の概要

本研究の目的は,介護予防を図る通いの場がそこに通う高齢者の生きがい形成にどのように関与しているのか,また,得られた生きがい要素の資源配分がどのような様相を示し変化していくのか,を明らかにすることである.生きがい要素の資源配分(得意なこと,社会が必要としていること,報酬を受け取ること,好きなこと)については欧米で用いられているIKIGAI概念を活用し新たな評価法を開発する.また,健康医療問題の上流に位置する孤独・孤立,人とのつながり,フレイルといった他の要素と生きがいとの関連を観察することである.
内容は,ベースライン調査:徳島県内の通いの場から類型化されているタイプⅠ~Ⅲ(体操型、文化型、混合型)を抽出(タイプごとに10~20カ所)し,利用する高齢者を対象(300名程度)に,年齢,性別,家族構成,既往歴,要支援・要介護認定,職業の有無,経済状況など,個人属性と、基本計測:Ikigai-9=生きがい,UCLA孤独感尺度(UCLA)=孤独・孤立感,基本チェックリスト(KCL)=フレイル,健康関連QOL(SF-8)=精神・身体健康,日本語版 Lubben Social Network Scale 短縮版(LSNS-6)=社会とのつながりを計測し,多変量解析によりImprovement Cycleの検証を行うものである.
2023年度は,5月に新型コロナウィルス感染症が2類から5類に移行したものの,高齢者が多く集まる通いの場は感染リスクが高いとされ,以前の状態には未だ戻っていない.そのため,まずは徳島大学病院生命科学・医学系研究倫理審査委員会の承認(承認番号:4450)を受け,協力行政機関と調整し通いの場の選定に当たることを優先した.なお,2024年度早々より調査開始となる予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度は,IKIGAI評価法「IKIGAI-Resource Allocation(IRA)」の信頼性,妥当性について一定のサンプルを取得して検証する予定であったが,通いの場の開催が新型コロナウィルス感染の影響を5類移行後も受けていたことにより,対象場所の選定が図れなかった点が進捗を遅らせた大きな要因である.また,当初は初年度と次年度の縦断調査を行う予定であったが,今後の見通してとして2024年度の横断調査による結果を解析し論文化する可能性も浮上している.また,研究の具体的進捗に関する調整連絡を行う研究補佐員の確保が困難であったため,研究遂行のための人的リソースが不足していたことは否めない.
さらに,対象者が概ね75歳以上であることを考慮し,基本計測:Ikigai-9=生きがい,UCLA孤独感尺度(UCLA)=孤独・孤立感,基本チェックリスト(KCL)=フレイル,健康関連QOL(SF-8)=精神・身体健康,日本語版 Lubben Social Network Scale 短縮版(LSNS-6)=社会とのつながりの質問項目数の吟味が必要となり,質問票の再考に時間を要した.
しかし,2024年度当初からの調査実施はすでに確定しており,同年4月~7月までに徳島県内の美馬市,神山町,吉野川市,阿波市,徳島市の通いの場計10カ所において調査を実施する予定である.なお,対象者については各通いの場に通う対象数にばらつきがあり全サンプル数は予定の300を下回ることを想定している.
以上のことから本研究の進捗状況はやや遅れていると判断した.

今後の研究の推進方策

2024年度は,2023年度の研究進捗の遅延を取り戻すため,年度当初より各自治体と連携して通いの場及び対象者の選定を行い早期に調査実施を図る.そして,IKIGAI評価法「IKIGAI-Resource Allocation(IRA)」の確立に関しては、通いの場及び対象者が異なるため,信頼係数の算出は1回の計測値で行うこととする.また,Improvment Cycle(生きがい→孤独・孤立→人とのつながり→フレイル)に関しては,様々な多変量解析法を駆使する必要があるため統計ソフトの選定および詳細なデータ処理を行うためのPCの購入を行うこととする.
2024年度調査結果については,速報値として2025年度開催の日本老年医学会などで発表する予定である.
本年度の課題は,分担研究者2名が退職と異動となったことで既存分担者の負担増加が予想されることから,研究補佐員の確保と研究代表者のエフォートを上げて十分な成果発表に求められる体制を構築する.

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Social frailty as a predictor of all-cause mortality and functional disability: a systematic review and meta-analysis2024

    • 著者名/発表者名
      Takaharu Goto, Takahiro Kishimoto, Shinji Fujiwara, Yasuhiko Shirayama, Tetsuo Ichikawa
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 14

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 中山間地域に居住する高齢者の生活行為としての畑作業と身体・認知機能との関連2024

    • 著者名/発表者名
      北村 美渚, 白山 靖彦, 後藤 崇晴, 市川 哲雄, 藤原 真治
    • 雑誌名

      日本老年医学会雑誌

      巻: 61 ページ: 54-60

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 中山間地域に居住する高齢者の生活行為としての畑作業と身体・認知機能との関連2024

    • 著者名/発表者名
      北村 美渚, 白山 靖彦, 後藤 崇晴, 市川 哲雄, 藤原 真治
    • 学会等名
      徳島県地域包括ケアシステム学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 後期高齢者における健康無関心者の実態把握とナッジ理論を用いた健康意識変容の検討2024

    • 著者名/発表者名
      北村 美渚, 白山 靖彦, 後藤 崇晴, 柳沢 志津子, 市川 哲雄
    • 学会等名
      日本老年医学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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