研究課題/領域番号 |
23K09570
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
布施 泰子 茨城大学, 保健管理センター, 教授 (60647725)
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研究分担者 |
河野 美江 島根大学, 学術研究院教育研究推進学系, 教授 (20506472)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 月経前不快気分障害 / 月経前症候群 / 女子大学生 / 保健管理施設 / 精神科 / 婦人科 / リソース / 月経前不快気分障害(PMDD) / メンタルヘルス / 大学生 / 保健管理 / 健康教育 |
研究開始時の研究の概要 |
月経前不快気分障害(PMDD)は、月経に先立って精神症状が出現し、月経終了後に軽快・消失する障害である。PMDDを有する女性のQOLは、年間100日以上もの間大きく低下する。しかし、PMDDは認知度が低く、治療に結びつきにくい。本研究では、大学生と、最初に大学生の精神症状について相談を受ける立場にある大学の保健管理施設の医療職・心理職にアンケートを実施し、PMDDの認知度が上がらず、治療に結びつきにくい要因を探る。また、結果をもとに対策をマニュアル化する。本研究の成果は大学生のみならず地域精神保健や産業精神保健に応用することができ、女性のメンタルヘルスとQOLの向上に資するところが大きい。
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研究実績の概要 |
本研究の計画を茨城大学生命倫理委員会に申請し、倫理審査・承認を受けた。 全国の大学の保健管理施設の医療職と心理職を対象とした、月経前症候群(以下PMS)と月経前不快気分障害(PMDD)に関するアンケートを作成し、実施した。予定を上回る527の有効回答を得ることができた。アンケートでは、PMDDか、適応障害か、気分変調症か迷う架空の症例を提示して、参加者の意見を求めた。また、PMSやPMDDについての知識や相談を受けた経験、対応や治療に関する考え方、大学の近郊における治療のリソースについて質問した。 アンケートの集計と分析を開始した。うつ状態にある女子学生のケースについて、PMSやPMDDの可能性を考えて月経と症状の関連を尋ねるか否かが鍵となる。月経と症状の関連があることがわかれば、多くの医療職・心理職のスタッフは、PMSの可能性を考えた。一方、PMSに比べてPMDDは認知度が低いことがわかった。 学生のPMDDの有病率を調査するための準備を開始した。評価尺度については、当初計画では宮岡らがDSM-IVをもとに作成した評価尺度を参考に、DSM-5に対応した尺度を作成する予定であった。宮岡の助言を得て、国際的な発表のためには、その原点となったThe Premenstrual Symptoms Screening Tool (PSST, Steinerらが2003年に発表)の使用許可を取る必要があると判断した。しかし、PSSTはDSM-5用に改変する許可が取れないなど複数の難点があり、方針を変更してPremenstrual Symptoms Questionnaire (PSQ, 武田らが2006年に発表)を利用することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では、2023年度中に大学の保健管理施設の医療職と心理職を対象とした調査の解析を完了する予定であったが、データ量が多く、いまだ解析途中である。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度に、学生を対象としたアンケートを実施する。また、集計と解析を行う。2023年度に実施した保健管理施設のスタッフを対象としたアンケートの解析を行う。 結果をまとめて2024年度と2025年度に発表を行う予定である。
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