研究課題/領域番号 |
23K09600
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岡崎 研太郎 九州大学, 医学研究院, 助教 (90450882)
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研究分担者 |
蓮 行 京都大学, 経営管理研究部, 特定准教授 (10591555)
岡田 浩 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (10533838)
直井 玲子 東京学芸大学, 教育学部, 研究員 (00734295)
園部 友里恵 三重大学, 教育学部, 准教授 (80755934)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | インプロ(即興演劇) / 医学教育 / 演劇 / コミュニケーション / プロフェッショナリズム |
研究開始時の研究の概要 |
近年、インプロ(即興演劇)が医療系学部で行動医学の学習に適するとの報告が世界的に増えている。そこで、日本の医療系学部教育で、プロフェッショナリズムやコミュニケーション力、共感力等の行動科学分野をワークショップ形式で学ぶ、インプロを用いた医療系学生教育プログラムの開発と実践、評価を企画した。プログラム開発では、医師、薬剤師、演劇人、教育系教員らが協働する。プログラムは医療系学部学生を対象に実施し、フォーカスグループや質問紙調査によって効果を評価し、アクションリサーチの手法を用いて改良していく。完成したプログラムは、医療系学生が集う多職種連携教育や、卒後の専門職連携実践への発展が期待される。
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研究実績の概要 |
【インプロ経験の蓄積】研究代表者の岡崎は、主として教育者向けに開催された対面でのインプロワークショップに福岡、東京などで参加した。これらのワークショップに参加し、インプロやインプロのファシリテーションに関する多様な経験を積み重ねることは、インプロを用いた医療者向け教育プログラムの設計を考え、実施するうえで、大きな助けとなった。 共同研究者の直井と園部は、各種インプロワークショップの講師を務めるとともに、インプロショーに出演するなどして、現場におけるインプロの経験知を蓄積することができた。直井と園部は、インプロと教育に関する書籍の執筆を担当した。 【ミーティング】研究チームでのミーティングをオンラインで実施した。このミーティングによって、開講予定の授業内容やシラバス、授業の目的、評価方法、振り返りレポートのテーマなどを決定していった。 【授業の開講】2023年5月から6月にかけて、九州大学医学部医学科2年生を対象とした選択授業において、「コミュニケーション入門」と題してインプロを用いた授業を新規に開講した。この授業は15人が履修し、履修者は積極的に授業に参加した。授業アンケートでは履修者の満足度が高く、各人がそれぞれの多彩な学びに気づいていることが明らかとなった。 【論文・学会発表】上記の授業開講の経験をまとめ、日本医学教育学会誌「医学教育」への論文発表や国際医学教育学会APMECでの学会発表をおこなった。また、日本医学教育学会でインプロをテーマにした参加者体験型ワークショップを開催することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年5月から6月にかけて、九州大学医学部医学科2年生を対象とした選択授業において、「コミュニケーション入門」と題してインプロを用いた授業を新規に開講することができた。この経験は、日本医学教育学会誌「医学教育」に論文掲載されるとともに、国際医学教育学会APMECで口頭発表(オンライン)する機会を得た。また、2023年8月には長崎大学で開催される日本医学教育学会でインプロに関するワークショップを開催した。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、2023年度に実施した選択授業「コミュニケーション入門」の振り返りレポートやアンケート結果をまとめて医学教育国際英文誌へ投稿予定である。 2024年度も昨年度に引き続き、4月から5月にかけて九州大学医学部医学科2年生を対象とした選択授業において、「コミュニケーション入門」と題してインプロを用いた授業の開講が決定している。 また、2024年8月に帝京大学板橋キャンパスで開催される日本医学教育学会で昨年に引き続き、インプロに関するワークショップが採択され、開催予定になっている。 加えて、薬学生を対象としたインプロ授業の開講に向けても準備を進めていく予定である。
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