研究課題/領域番号 |
23K09623
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
田邉 優子 広島大学, 病院(医), 助教 (60793445)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
|
キーワード | 救急外来 / 心肺停止 / 家族支援 / 救急医療 / 家族ケア |
研究開始時の研究の概要 |
医療者と一般市民に対して行う実態調査および意識分析の結果から、現在の医療現場で不足しているケアを洗い出し、ニーズをカバーする「救急臨場モデル」を作成する。一方で、自身の施設の救急外来に搬送された心肺停止患者の死後に遺族調査を行い、QIDS-Jうつ病スクリーニングテストを通じてこころの有り様を調査する。作成した「救急臨場モデル」施行前後で家族の抑うつ発症の程度を比較検証する。家族のニーズを取り入れた臨場モデルを施行する事で、遺族の抑うつ発生が減少すると考えられる。
|
研究実績の概要 |
救急外来において急死した患者の家族ケアに関する意識および実態について、SurveyMonkeyを用いた無記名自記式のオンラインによる全国アンケート調査を実施した(実施期間:2022年10月12日~2022年12月31日)。本調査は日本集中治療医学会Clinical Trial Group(管理番号:0047)および慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科の倫理委員会(承認番号:2022-12)により実施承認された。日本集中治療医学会会員の医師7859名を対象とし、回答者の臨床経験年数や所属の診療科などの属性を尋ねた。次いで救急外来での蘇生処置への家族立ち会い(Family presence during resuscitation:FPDR)について、意識や実態、それらの関連要因(FPDRによる家族の死の受容・心的外傷)を尋ねた。その際、心肺停止の原因に着目し、症例を外傷症例(例えば交通事故や、墜落外傷など)と非外傷症例(例えば急性心筋梗塞のような内因性疾患)に区分して質問した。さらに、FPDRによる家族の死の受容についての考え方および、家族が受ける心的外傷についての考え方を尋ねた。得られた結果は 第50回および第51回日本集中治療医学会総会、ISQua's 39th International Conferenceにて発表し、現在論文投稿準備中である。また同内容のアンケートを一般市民にも実施し回答を得た。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
医療者及び一般市民へのアンケート調査が終了した。 今後は両者の群間比較解析を実施し、救急外来での臨場モデルの作成を行う段階であり、概ね研究計画通りに進んでいると言える 、
|
今後の研究の推進方策 |
医療従事者と一般市民へのアンケート解析により現医療現場で不足している家族ニーズを同定し、その項目をクリアあるいは改善させた行動のプロトコール、チェックリストを作成し、どの医師が対応しても一定のケアを得られるような救急臨場モデルを構築する。 またプロトコール導入前の遺族調査も実施する。
|