研究課題/領域番号 |
23K09635
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
平田 幸輝 東邦大学, 医学部, 助教 (70910404)
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研究分担者 |
長谷川 友紀 東邦大学, 医学部, 教授 (10198723)
松本 邦愛 東邦大学, 医学部, 准教授 (50288023)
畠山 洋輔 東邦大学, 医学部, 助教 (80830182)
大西 遼 東邦大学, 医学部, 助教 (00845571)
瀬戸 加奈子 東邦大学, 医学部, 助教 (50537363)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 社会的負担 / 疾病費用 / Cost of illness / 地域医療 / 脳血管疾患 / 介護負担 / 老老介護 / 高齢化 / 医療経済 / 医療計画 |
研究開始時の研究の概要 |
地域別に医療・介護需要を推計することは、地域の特徴や高齢化の進行度合いに即した医療・介護提供体制を構築するために重要である。 本課題ではComprehensive cost of illness(C-COI、包括的疾病費用)法を用いて、疾病がもたらす医療・介護の社会的負担の将来推計を行う。C-COI法は、官庁統計等のデータを用いて、疾病による社会的負担を(介護負担を含め)金額ベースで算出する手法である。また、ヒアリング調査と多変量解析を通じて、どういった地域で社会的負担が多く/少なくなるのかを明らかにする。本課題の成果は、自治体による医療・介護提供体制構築に資すると考える。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、主要疾病による医療・介護の社会的負担を都道府県別に明らかにすることである。社会的負担の推計手法として、Comprehensive cost of illness(C-COI、包括的疾病費用)を用いる。C-COIは、ある疾病の費用を直接費用と間接費用に分け、またその疾病によって引き起こされる医療負担と介護負担の両方を合計して求められる疾病の社会的負担である。C-COIは、直接費用である医療直接費用・介護直接費用と、間接費用である罹病費用(疾病による入院・通院で失われる機会費用)、死亡費用(死亡によって失われる人的資本価値)、インフォーマルケア費用(家族等による介護のための無償労働)からなる。 C-COIの推計には官庁統計をデータソースとして用いる。一般に公開されている統計表のみでは、都道府県別・地域別のデータが限られているため、推計を精緻化する際には個票データを要する。本年度は、特に重要である患者調査(病院入院(奇数)票、病院外来(奇数)票、一般診療所票)、国民生活基礎調査をはじめ、社会医療診療行為別調査、介護給付費等実態調査、医療施設調査、介護サービス施設・事業所調査に関して、直近年度(平成19年以降)分の個票データの取得を完了した。 現在、実際にC-COIの計算を進めながら、最適な推計手法の確立に努めているところである。すでに脳血管疾患の一部の年度については、国民生活基礎調査介護票の個票データを用いて、介護に関する社会的負担を都道府県別に推計した。本手法による推計値と、公開統計表のみを用いた概算値には大きな差異があることが明らかとなり、本手法の有用性の一端を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
推計の精緻化のための最適な手法の検討に時間を要し、また検討の結果、追加で個票データの取得を申請することになったため。
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今後の研究の推進方策 |
現状取り組むべき課題としては、C-COI推計の範囲(疾病、年度)を徐々に拡大してゆくことと、推計方法の見直しに伴い追加で必要になった官庁統計個票データ(患者調査(退院票))を取得することである。 2024年度は、C-COIの社会的負担推計が完了次第、都道府県のグルーピングを行い、C-COI各要素の多寡に関連する因子の候補の抽出を行う。
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