研究課題/領域番号 |
23K09639
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 |
研究代表者 |
長峯 正典 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 防衛医学研究センター 行動科学研究部門, 教授 (70725217)
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研究分担者 |
戸田 裕之 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 精神科学, 准教授 (00610677)
野口 宣人 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, その他, 講師 (20805105)
正司 孝太郎 人間環境大学, 看護学部, 講師 (90867128)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 共感性 / 医療従事者 / 共感疲労 / バーンアウト / 共感満足 / 二次的外傷性ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
医療者は患者に対して共感的に関わることで、共感疲労・バーンアウトといったネガティブな心理的反応を被りうる。良質の医療を提供するには、医療者の精神的健康が前提となるため、こうしたネガティブな心理的反応の予防は重要である。 先行研究において、感情的共感特性の一つである「個人的苦痛」が高く、ネガティブな心理的反応を被りやすい一群を我々は確認している。共感性を高めることばかりにフォーカスするのではなく、個人の共感特性を踏まえたストレス対処法などの教育が医療現場で求められている。本研究は、こうした教育を提案するとともに、その効果を検証し、単純化された現在の共感性教育を改善することを目的としている。
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研究実績の概要 |
初年度は、現状の共感性教育ついて研究メンバー(長峯・戸田・正司・野口)でビデオ会議を繰り返し実施した。問題点として、共感性を高めることに偏重しており、共感疲労といった負の側面に対する注意喚起と対策が不足している点で意見が一致した。こうした問題点に対処するための介入について先行研究をレビューをした結果、心理学者のKristine Neff及びPaul Gilbertらが2000年初頭に提唱した「セルフ・コンパッション」の概念が有効であると考え、これを育むことを目的に開発されたマインドフル・セルフ・コンパッション(Mindful Self-Compassion; MSC)をベースとした教育的介入に注目し、教育の大枠を策定した。特に、共感疲労のリスク因子として同定されている共感性の下位項目「個人的苦痛」の高い個人に対しては、MSCに基づく教育が有効であると考えている。 研究デザインとして、臨床現場に入ってまもない卒後1年目もしくは2年目の看護師を対象として想定している。これらの対象者を前期介入群と後期介入群の2群に無作為に割り付け、前期介入群に対してはMSCをベースとした新規教育を最初に行い、後で従来教育(共感性を高めることにフォーカスしたもの)を実施する。後期介入群に対しては順序を逆にして教育を実施する予定である。卒後教育の枠組みでこれらの教育を実施させてもらえるよう、当院の看護部と調整中であるが、現在のところスケジュールを決定するには至っていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本来であれば、2年目の早い時期に教育的介入を開始する予定であったが、対象となる防衛医大病院の看護部との調整が難航しており、スケジュールを決定するには至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
出来るだけ早い時期に教育的介入を実施したいと考えており、調整がつき次第実施する予定である。
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