研究課題/領域番号 |
23K09674
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
安木 真世 大阪公立大学, 大学院獣医学研究科, 准教授 (40589008)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ウェルシュ菌 / 食中毒 / 芽胞形成 / 胆汁酸 / Spo0A |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、現在までに胆汁酸が芽胞形成のマスターレギュレーターSpo0Aのリン酸化(活性化)を促すことで芽胞形成と毒素産生を増強することを明らかにした。更にSpo0Aの活性化に関与する1遺伝子の同定ならびに39候補遺伝子の選出に成功した。「どのようにして芽胞形成が起こるのか?芽胞形成の制御を介した食中毒の予防は可能か?」という「問い」を明らかにするためにはそれら遺伝子の芽胞形成への関与メカニズムの解明が必要である。そこで本課題では実施計画に示す分子生物学的手法を用いて、胆汁酸によるSpo0A活性化に関与する細菌因子の同定ならびに同定遺伝子による芽胞形成促進機序の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
胆汁酸によるウェルシュ菌の芽胞形成・毒素産生メカニズムを明らかにするために、芽胞形成マスターレギュレーターSpo0Aのリン酸化に関与する細菌因子の同定と同定遺伝子による芽胞形成促進機序の解明を目的としている。本年度の成果は以下の通りである。 Spo0Aと相互作用し、欠損株を用いた実験で芽胞形成への関与が確定した遺伝子Aの関与メカニズムの解明を試みた。欠損株における芽胞形成関連遺伝子群の発現ならびにリン酸化Spo0A量を野生株のそれらと比較した結果、遺伝子Aは芽胞形成の初期段階、特にspo0Aや芽胞形成関連シグマ因子sigFの発現を正に制御する新規転写調節因子の可能性が示された。 胆汁酸依存性芽胞形成への関与が示唆される候補遺伝子は多数あるため、絞り込みを行う必要があると考え、胆汁酸結合磁性ビーズを用いて胆汁酸と結合するウェルシュ菌タンパク質の同定を行う実験を追加した。磁性ビーズへの胆汁酸の結合条件やウェルシュ菌の溶菌条件などの条件検討後、アフィニティ精製を行った。その結果、胆汁酸特異的に結合するウェルシュ菌タンパク質の存在が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
申請時に作成したスケジュールに対して、1同定遺伝子の関与メカニズムの解明は概ねスケジュールどおりに研究を遂行した。一方、38候補遺伝子に関してはその絞り込みを目的として関連実験(磁性ビーズを用いたアフィニティー精製)を追加したことにより変異株作製には至らず、遅延が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画とスケジュールに則り、1同定遺伝子の関与メカニズムの解明を進める。また磁性ビーズによるアフィニティー精製による胆汁酸結合因子の同定を進め、候補遺伝子の絞り込みを行い変異株作製へと実験を進める。
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