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重金属の化学形態別一斉分析法の確立と乳幼児における健康リスク評価及びその低減化

研究課題

研究課題/領域番号 23K09683
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
研究機関地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所

研究代表者

柿本 幸子  地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 衛生化学部, 主幹研究員 (80291219)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード水銀 / カドミウム / 鉛 / フェニル誘導体化 / GC/MS / 重金属 / 化学形態別分析 / 乳幼児食品 / 調理方法による低減化
研究開始時の研究の概要

Hg、Pb、Cd(以下、重金属と略)は、アジア地域を中心に排出量が増加傾向にあり、国内の海面や土壌に到達する。これらの重金属は、化学形態により毒性が大きく異なるため、形態別にリスク評価が必要である。しかし、無機体に収束させて分析する従来の手法では、正確なリスク評価は困難である。そこで、①重金属の様々な形態を区別して、一斉分析できるGC/MS法を開発し、②曝露源と考えられる土壌、食品における重金属の化学形態別に濃度を明らかにするとともに、③乳幼児の健康リスクを評価する。さらに、④摂取量を低減化する食品の加工、調理方法を提案する。これらの情報提供により、重金属の曝露と健康危害の防止に貢献する。

研究実績の概要

本研究では、重金属の有機化合物を形態別に分析し、個々の有機化合物について精度の高い暴露情報を得る目的で、GC/MSを用いた重金属一斉分析法の構築を試みた。
まず、GC/MSを用いた重金属分析法を構築する基礎データを得る目的で、種々の重金属を含む混合標準溶液をフェニル誘導体化し、GC/MSを用いて測定した。それぞれの金属元素の質量数にフェニル基の質量数77を積算した質量数のSIMを描画したところ、 数本のピークが検出された。その質量数から推測される各種金属元素については、フェニル誘導体化した後、GC/MSで測定可能と考えられた。
次に、無機水銀の分析法を検討した。メチル水銀同様、無機水銀についてもフェニル誘導体化することによりGC/MSで測定することができた。一方、魚介類の水銀分析法を用いて無機水銀の分析を検討したところ、脂質除去の目的で使用するHLB固相抽出カラムから無機水銀が溶出されなかった。そこで、水銀標準品を添加したブリの抽出溶液を用いて、脂質除去効果のある各種カートリッジカラムや分散固相を用いて脂質の精製法を検討した。その結果、EMR-Lipidが有効であることが分かった。EMR-Lipidは、極性やイオン性の保持ではなく、脂肪酸の側鎖構造を特異的に保持することから、他の製品と比較し、水銀の回収率には影響を与えずに脂質のみを除去できたと考えられた。
さらに、重金属の有機化合物の標準品について情報収集を実施した。分析法構築に用いる目的で、カドミウム、鉛の有機化合物を購入した。併せて、カドミウム、鉛の有機化合物に関する文献調査を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

勤務先である研究所の統合に伴う業務が多忙で、本研究を遂行する時間を十分に確保できなかったため。

今後の研究の推進方策

水銀、メチル水銀のフェニル誘導体化条件を他の重金属に応用する。一斉分析可能な誘導体化試薬の探索および誘導体化条件の最適化を行う。また、EMR-Lipidなど数種の固相抽出カラムを用いた食品中の脂肪酸などを除去する方法を検討し、分析法を最適化する。分析感度向上のために、従来のGC/MSではなくGC-MS/MSを使用し、測定条件の検討を行う。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] QuEChERS法を応用した固相カラムを用いた魚介類中メチル水銀の簡便・迅速な分析法の開発2023

    • 著者名/発表者名
      柿本幸子、吉光真人、 角谷直哉
    • 学会等名
      日本食品衛生学会第119回学術講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] メチル水銀監視体制の構築に向けて2023

    • 著者名/発表者名
      柿本幸子
    • 学会等名
      大安研セミナー
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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