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有機フッ素化合物と前立腺がん罹患リスクの関連:コホート内症例対照研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K09728
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
研究機関順天堂大学

研究代表者

伊藤 弘明  順天堂大学, 医学部, 助教 (30502257)

研究分担者 岩崎 基  国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 部長 (60392338)
原田 浩二  京都大学, 医学研究科, 准教授 (80452340)
藤谷 倫子  京都大学, 医学研究科, 研究員 (90836412)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードフッ素化アルキル化合物 / 残留性有機汚染物質 / 環境疫学 / 異性体 / PFAS / 前立腺がん / PFOS
研究開始時の研究の概要

ここ数十年で前立腺がんは増加し男性で最も多いがんとなった。一方、環境汚染物質である有機フッ素化合物が日本人の血中から検出されており、前立腺がんを引き起こす可能性が注目されている。しかしながら国際機関が発がん性を評価していない有機フッ素化合物も多く、既存の疫学研究では対象としている有機フッ素化合物も少なく、また異性体別には検討されていないなど世界的にもデータが乏しい。本研究計画では日本人男性におけるコホート内症例対照研究を行い、異性体を含む多数の有機フッ素化合物への曝露と前立腺がん罹患の関連を明らかにする。

研究実績の概要

1年目である令和5年度の研究実績は以下の通りである。
研究代表者・研究分担者の各所属機関の倫理委員会に審査を申請し承認され(中央一括)、各機関で研究実施許可を得た。コホート内症例対照研究(nested case-control study)のデザインでJapan Public Health Center-based prospective (JPHC) study(多目的コホート研究)から抽出(risk-set sampling)した日本人男性(年齢などをマッチングした前立腺がん症例201名・対照402名)の血漿(研究デザイン上の重複があるため586検体)を冷凍便で輸送し、解凍後、有機フッ素化合物の安定同位元素標識体およびアセトニトリルを添加して抽出し、ガスクロマトグラフの高温注入口にて誘導体化後、ガスクロマトグラフィー負化学イオン化質量分析法により血漿中有機フッ素化合物を分析し濃度を測定している。この際、ガスクロマトグラフのキャピラリーカラムで異性体を分離して測定している。測定対象物質は幅広く、ペルフルオロアルキル物質およびポリフルオロアルキル物質としている。測定においては、どの検体が症例のもので、どの検体が対照のものか、分析者がわからないようにして分析している。また、症例と対照のペアは同じバッチにて分析し、分析の日間変動が解析に影響しないようにしている。安定同位元素標識体を内部標準物質として用いているため、回収率や分析装置の感度の変動を個別に補正できる。このように様々な配慮を行いながら丁寧に分析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の研究計画通り、倫理委員会から承認され、血漿中有機フッ素化合物濃度の測定が進行している。

今後の研究の推進方策

血漿中有機フッ素化合物濃度の測定を継続して実施する。測定終了後は、有機フッ素化合物と前立腺がん罹患リスクの関連を解析する。血漿中有機フッ素化合物濃度を三分位または四分位でカテゴリ化してダミー変数を作成し、条件付きロジスティック回帰分析を行い、調整オッズ比とその95%信頼区間を計算する。この際、潜在的な交絡要因の影響を統計学的に補正する。限局性前立腺がんと進行性前立腺がんに分けたサブグループ解析を行い、より詳細に検討する。多物質への複合曝露を考慮した解析や交互作用の解析も可能である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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