研究課題
基盤研究(C)
筋肉が損傷を受けると、骨格筋の幹細胞である筋衛星細胞が活性化して筋芽細胞となり、筋細胞へ分化し損傷部位を再生する。筋再生のメカニズムの解明は、法医症例でよく遭遇する高齢者のサルコペニアやアルコール中毒患者のアルコール性筋萎縮などの病態を理解する上でも重要な課題である。申請者は、筋芽細胞が老化すると、遺伝子発現を調節する筋特異的miRNAの発現量が変化する結果、筋線維を構成する筋管への分化能が低下することを見出した。本研究では、加齢や慢性のアルコール摂取によって、筋特異的miRNの発現量が変化することで、筋再生の要となる筋芽細胞の筋分化能が低下し、筋萎縮が進行するという仮説に基づいて実験を行う。