研究課題/領域番号 |
23K09793
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 日本医療大学 |
研究代表者 |
合田 恵理香 日本医療大学, 保健医療学部, 講師 (60756641)
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研究分担者 |
佐々木 由紀子 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 教授 (20279433)
春名 美恵 日本医療大学, 保健医療学部, 助教 (80972166)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 看取り / 死 / 新卒看護師 / 体験 / 看取りケア / 教育 |
研究開始時の研究の概要 |
日本では多死時代を迎え、看取りケア提供の必要性が高まっている。その一方、将来看護を担う看護学生は、死を実感する経験に乏しい。また、看護学実習でも終末期患者と関わる体験は少なく、卒業後「死―看取り」を初めて体験することが多い。本研究は、①「死―看取り」を体験した看護学生および新人看護師がどのように学び、成長しているのか明らかにする。②新人看護師の「死―看取り」体験を支援した先輩看護師の教育ニード、看護学生および新人看護師の学習ニードを明らかにする。①②の結果を統合し、「死―看取り」体験における学び・成長のプロセスを構造化し、「死―看取り」ケアの質向上に貢献できる教育・支援プログラム開発を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は「死―看取り」体験における学び・成長のプロセスを構造化し、そのプロセス過程で必要とされる教育・支援を考察し、「死―看取り」ケアの質向上に貢献できるプログラム開発を目指し、実施している研究である。初めに一段階目の研究として、「死―看取り」を体験した新人看護師が、負の感情にとどまらず、どのように学び、成長しているのか明らかにするための研究を行った。 新卒看護師の多くは若い世代であるがゆえに、身近な人の死の体験や死を実感した体験に乏しいと推察する。先行研究では、死を迎える患者と向き合うことで、重責感や無力感、リアリティショックなどの負の感情を生じることが明らかにされている。しかし、看取りの体験が自身の死生観やその後の看護実践に影響を与え、看取りを体験したことで看護師として成長につながる可能性があると考える。 以上のことから、新卒看護師が体験した看取りの状況やそのときの思い、またその体験をどのように学びに転換したかを明らかにすることを目的とした。 研究デザインは質的記述的研究とした。A市にある一般病院の看護部門責任者へ研究の協力を依頼し、同意を得た4施設の新卒1年目の看護師を対象とした。日勤、夜勤を問わず、その日に担当した患者の看取りを体験した新卒1年目の看護師12名に対し、最初に患者の看取りを体験したときの状況や思い、感情、そのときに実践できた看護、また先輩看護師からの助言や具体的な働きかけ、看取りの体験による自身の看護観や死生観への影響などについて、60分程度の半構造化面接を行った。現在、逐語録を作成し、メンバーチェッキングを経て、要約的内容分析を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新卒1年目の看護師で看取りを体験している看護師が少なく、研究対象者の確保に難渋したため、進捗状況がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
現在実施している一段階目の研究結果をまとめたのち、二段階目の新人看護師の教育ニードに関する全国調査に向けた質問紙作成のため、看取りを体験した新卒1年目看護師を支援した先輩看護師への質的研究と、関連する文献の検討を行う予定である。しかし、一段階目の研究同様、研究対象者の確保に時間を要する可能性がある。したがって、質的研究と文献検討を並行して行い、早期に質問紙を作成することで、円滑に二段階目の研究に進めるよう取り組んでいく。
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