研究課題/領域番号 |
23K09798
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
川村 晴美 昭和大学, 保健医療学部, 准教授 (60769868)
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研究分担者 |
中澤 沙織 昭和大学, 保健医療学部, 講師 (50784477)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 急性期病院 / 認知症高齢者 / 看護師 / ワーク・エンゲイジメント |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者らが開発した、急性期病院における認知症看護困難感(NDDC)尺度を使用し、仕事に対してポジティブで充実している心理状態を示すワーク・エンゲイジメントへの影響を明らかにし、ワーク・エンゲイジメント因果モデルを作成することを目的とする。そのことで、急性期病院で勤務する看護師の認知症看護への困難感を克服し、前向きに認知症看護へ取り組むための具体的な教育プログラムを構築できると考える。
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研究実績の概要 |
【目的】急性期病院で認知症高齢者をケアする看護師のワーク・エンゲイジメントの関連要因を明らかにする。 【方法】調査対象は、大学病院で認知症高齢者が入院している病棟に勤務する看護師655名を対象とし、自記式質問紙調査による横断研究を実施した。質問項目は、ワーク・エンゲイジメント9項目を目的変数とし、急性期病院で認知症高齢者をケアする看護師の困難感尺度16項目、ワークライフバランス(以下,WLB)尺度24項目、レジリエンス21項目、個人要因9項目、環境要因4項目を説明変数とした。分析方法は、1) 記述統計、2) T検定、一元配置分散分析、3)重回帰分析を行った。 【結果】有効回答数は412名(62.9%)であった。対象者の年齢は、平均年齢は30.1歳であり、25-29歳が33.5%と最も多く、看護師経験年数は、平均年数は8.6年であり、4-10年が44.9%と最も多かった。ワーク・エンゲイジメント総合得点平均は16.8点であった。重回帰分析の結果、説明率の高いワーク・エンゲイジメントの関連要因は、WLB、レジリエンス、認知症ケア研修参加の有無、認知症高齢者の行動心理症状(以下、BPSD)への対応及び周囲の患者との調整困難感、医師や同僚との共通理解及び多職種チーム連携の困難感であり、自由度調整済み決定係数は37.5であった。 【考察】レジリエンスが高い者やWLBが充実している者はワーク・エンゲイジメントも高いということは先行研究でも明らかにされており、本研究の結果を支持している。また、認知症ケア研修の参加をしている者、認知症ケアにおいて医師や同僚との共通理解及び多職種チーム連携に対して困難を感じている者はワーク・エンゲイジメントが高く、認知症高齢者のBPSDへの対応及び周囲の患者との調整困難感を持っている者はワーク・エンゲイジメントが低いことが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り、2023年度は看護師655名を対象として調査を実施し、有効回答数を412名(62.9%)得られた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、調査で得られた結果の解析を進めて、モデルを作成し、学会報告・論文作成に取り掛かる。
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