研究課題/領域番号 |
23K09826
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
牛塲 かおり 鈴鹿医療科学大学, 看護学部, 助教 (80863810)
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研究分担者 |
林 智子 三重大学, 医学系研究科, 教授 (70324514)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 病棟看護師 / コーディネーション / 退院支援 / 多職種チーム / 尺度開発 / 在宅移行 |
研究開始時の研究の概要 |
地域包括ケアシステムの推進では、患者・家族が病院から在宅への移行時にシームレスな退院支援が必要であり、病棟看護師には関係者間をコーディネーションする役割が期待されている。しかし、先行研究では、病棟看護師の退院支援での役割認識の低さや役割混乱が報告され役割が十分果せていないことが示唆される。退院支援で病棟看護師がコーディネーションの役割を遂行しシームレスな在宅移行につなげていくために、本研究では、退院支援における病棟看護師のコーディネーションの役割を明らかにし、この役割を実践するための尺度を開発することを目的とする。
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研究実績の概要 |
尺度開発の尺度原案作成に向け、多職種チームでの退院支援における病棟看護師のコーディネーションを明らかにするために病棟看護師だけでなく多職種医療専門職を対象とした面接調査を行った。面接調査では、病棟看護師8名、入退院支援部門看護師8名、他職種として理学療法士2名と医療ソーシャルワーカー5名を対象とした。その結果、多職種チームでの退院支援における病棟看護師のコーディネーションの要素として5つの要素が抽出された。「退院支援における病棟看護師のコーディネーションの概念分析」(牛塲・林・井村,2022)の6つ属性の結果と面接調査で得られた結果を基に、本研究の構成概念を検討した。本研究の構成概念は「患者の意向をケアにつなぐ」、「患者・家族・多職種の仲をとりもつ」、「関係職種間で目標・情報をつなぐ」、「退院後の問題可決を抽出する」、「退院後の環境を整える」、「新たなシステムを取り入れる」の6つとした。さらに、質問項目では、面接調査と概念分析の結果を基に質問項目を作成し、研究者間で質問項目を洗練させ、35項目の尺度原案を作成した。 予備調査では、35項目の尺度原案もとに専門家による内容妥当性の検討、病棟看護師11名を対象としたプレテストを行い、6つの構成概念、28項目の尺度となった。 本研究では、予備調査で作成した尺度を用いて調査を行う。回収率30%、サンプルサイズ500名程度を想定し、東海地方の3県の200以上の病床を有する病院施設(協力が得られた42施設)に所属する病棟看護師1668名を対象としている。 本年度は、研究対象者である1668名すべてに質問紙を配布し、予定の対象者数の質問紙を回収することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
新型コロナウイルスの感染状況による研究依頼のタイミング、研究協力が得られるかどうかといったことも考慮し、研究の予定を慎重に計画していた。しかし、新型コロナウイルスが5類に分類されたことにより研究依頼が行いやすい環境となり、当初の研究計画では、本年度は、尺度原案の作成と決定、次年度が尺度の信頼性・妥当性の検証のための質問紙調査の予定であったが、研究依頼を予定よりも早く行うことができたため研究を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
現在、予定数の対象者となり追加での調査の必要性はない。そのため、得られた結果を基にSPSSの解析ソフトを用いてデータ分析を行い、「多職種チームでの退院支援における病棟看護師のコーディネーションの尺度」の信頼性・妥当性を検証し、尺度を完成させる。
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