研究課題/領域番号 |
23K09828
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 関西福祉大学 |
研究代表者 |
岡山 加奈 関西福祉大学, 看護学部, 教授 (20549117)
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研究分担者 |
荒川 満枝 福岡看護大学, 看護学部, 教授 (00363549)
藤田 寿一 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (30212187)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | secretory IgA / IgA / IgG / SARS-CoV-2 / IgA抗体 / 唾液 |
研究開始時の研究の概要 |
SARS-CoV-2は、2019年12月に中国の武漢市で人での感染が初めて報告されパンデミックを引き起こした。2021年2月より日本においてもmRNAワクチンであるSARS-CoV-2ワクチンが承認され、その有効性は明らかであるものの、感染事例数は高止まりの状況である。SARS-CoV-2の感染経路は呼吸器粘膜経由が主な経路であり、呼吸器粘膜面で働くIgAの機能が期待される。本研究では、安全かつ容易に採取できる唾液中のIgA抗体量とSARS-CoV-2の抗原検査結果、自覚症状の有無の関連を検証し、SARS-CoV-2感染リスクの高い者を早期に発見し、感染・重症化予防に役立てることを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、安全かつ容易に採取できる唾液中のIgAとSARS-CoV-2抗原検査結果、自覚症状の有無の関連を検証することを目的としている。令和5年度は、試料となる唾液、血液の採取方法および血液中の抗原特異的IgA抗体価と唾液中のIgA抗体価測定の実験プロトコールの検証を行った。一般の健常成人を対象とした唾液採取方法の手順書を作成し、手順書を基に複数回唾液採取を試みたところ、適切に回収できていない時があることから、唾液採取方法の手順書の見直しを行い完成させた。血液採取においては、継続的な静脈採血は対象者の負担となるため代替方法を検討し、末梢血採血を採用することとした。また、血液中の抗原特異的IgA抗体価と唾液中のIgA抗体価測定において、先行研究を基に、EISA(Enzyme Linked Immuno-Sorbent Assay)に用いる抗体と抗原の選定や濃度調整、唾液と血液の濃度調整、発色時間の調整や再現性の確認等を行い、実験プロトコールを作成した。SARS-Cov-2感染後における末梢血中のIgA抗体価は、唾液中のIgA抗体価より高く、唾液にてIgA抗体価の測定が可能であることも確認できた。同時期における末梢血中の抗原特異的IgG抗体価をMokosensorQ100で測定したところ、IgG抗体価は3.5×104 AUであり、上昇していることが確認できた。 対象者への倫理的配慮を行った実験プロトコールが完成したことより、現在は研究倫理審査委員会へ諮問するところである。本研究は、人権保護や法令等の遵守が必要とされる研究課題であるため、研究倫理審査会による承認後、ヘルシンキ宣言に則り研究を遂行する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
試料の採取方法と抗原特異的IgA抗体価の実験プロトコールが作成でき、実験環境も調整できたことから、令和5年度の研究進捗状況は概ね順調と考える。
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今後の研究の推進方策 |
研究倫理審査委員会による承認後より、対象者数50名を目標に研究協力を依頼し、抗原特異的IgGとIgA抗体価の経時的変化および血液中の抗原特異的IgA抗体価と唾液中のIgA抗体価との関連を検証する。
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