研究課題/領域番号 |
23K09860
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 島根県立大学 |
研究代表者 |
小川 智子 島根県立大学, 看護栄養学部, 講師 (50551751)
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研究分担者 |
板持 智之 島根県立大学, 看護栄養学部, 助教 (10967631)
吉松 恵子 島根県立大学, 看護栄養学部, 講師 (30642657)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 地域看護職 / 健康危機 / 倫理的行動 / 尺度開発 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,公衆衛生上の健康危機における地域看護職の倫理的行動尺度を開発することである.地域の人々の生活の場でケアを提供する地域看護職は,個人情報の保護や意思尊重の限界といった多くの倫理的課題に直面する.更に昨今の相次ぐ災害や新興感染症の健康危機は,倫理的行動力をより高度なものにしている.本研究では,質的研究と量的研究から,地域看護職の複雑な倫理的課題を解決に導く教育プログラムの開発に向け,その効果を検証するための尺度を開発する.開発尺度は,地域看護職の健康危機に対応した倫理的行動が客観視できる指標であり,省察的実践からリスク禍にある地域住民の尊厳を重視する看護職の育成につながる.
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研究実績の概要 |
2023年度は、地域看護職の健康危機における倫理的行動の最新の知見を追加するために、本研究に着手した際の文献にさらに論文を追加して更に文献検討を行った。 医学中央雑誌の検索サイトを用いて、「保健師」「訪問看護師」「退院支援 看護師」と、「健康危機」「災害」「事故」「食中毒」のそれぞれをandでつなぎ、2023年の1年間に発表された論文を抽出した。その結果、健康危機における地域看護職を対象とする研究は、新たに6件の文献が抽出された。文献検討の結果、本研究に着手した際に行った地域看護職の健康危機における倫理的行動の7カテゴリに加わる新たなカテゴリは抽出されなかった。 2023年の発表論文においても、先の文献検討と同様に、地域看護職の中でも保健師を対象とする研究が5件と多く、訪問看護師を対象とした研究は1件、退院支援に従事する看護師を対象とする文献は抽出されなかった。 現在は、訪問看護師および退院支援に携わる看護師の健康危機における倫理的行動の実態を明らかにするために、実際に災害や感染症といった健康危機に直面した経験を持つ訪問看護師と退院支援に従事する看護師へのインタビュー調査の実施に向けて取り組んでいる。インタビュー調査に向けた対象者への交渉を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
インタビュー調査の対象となる訪問看護師と退院支援に従事する看護師の選定と内諾に時間を要したため
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、地域看護に携わる看護職の中でも文献の少なかった訪問看護師と退院支援に従事する看護師に、健康危機に対する発生予防から回復期に至る対応の中で抱いた倫理的課題とそれに対する自身の振る舞い等についてインタビューで尋ね、質的研究を行う。 先の研究より得られている7つのカテゴリとの一致性と相違性について検討する。文献検討とインタビュー調査の過程で得られたコード、サブカテゴリ、カテゴリを検討して倫理的行動尺度の項目(案)を作成する。
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