• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

素朴概念が看護の知識獲得に与える影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K09862
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58050:基礎看護学関連
研究機関福岡県立大学

研究代表者

石田 智恵美  福岡県立大学, 看護学部, 教授 (50352349)

研究分担者 中本 亮  令和健康科学大学, 看護学部, 講師 (20782973)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード素朴概念 / 機序 / 知識獲得 / 看護教育
研究開始時の研究の概要

本研究は,素朴概念(既有の概念)が看護に関する知識の獲得に与える影響を明らかにし,概念を組み換えるための方略を探るものである。看護の分野において,どのような素朴概念が存在するのかを明らかにし,その原因となるものを探求することを通して,概念を組み替えるための方略を検討する。概念の組み換えにおいては,Posnerらの概念変化モデルを参考にして,概念組み換えの方略である,「じわじわ型」・「どひゃー型」ストラテジー(細谷2001)を用いた教授活動を検討し試行する。今回の研究での成果を基に次のstepとして看護学の教授活動に取り入れ,一般化を試みる予定である。

研究実績の概要

<2023年度の計画>
看護の分野でどのような素朴概念が存在するのかを明らかにすることを目的として,次のように計画を立てた。1.全国の看護系教員を対象に,これまでに体験したあるいは見たり聞いたりした素朴概念に関するエピソードについて,無記名による質問紙調査を行う。2.調査結果から素朴概念を特定し,その中で優先して概念を組み換える事柄を絞り込む。
<実施状況>
1.について,日本看護系大学協議会に加盟している295大学(2023年4月時点)に所属する看護系教員(教授・准教授・講師・助教・助手)を対象として,素朴概念に関する質問紙調査を実施した。看護学生の,1)生理的メカニズムに関する誤った解釈や思い込み,2)病態に関する誤った解釈や思い込み,3)その他(言葉の意味を理解していない,言葉の意味を知らない)等のエピソードについて回答を求めた。2.調査結果より,37のエピソードを分析対象とした。これらのエピソードは「事実的な知識の誤り」と「事実間の関係性に関する知識の誤り」に分類され,「事実間の関係性に関する知識の誤り」は,さらに【機序が欠如】・【機序を無視】・【機序の誤解】・【機序の理解不足】に分類された。【機序を無視】したエピソードは生活上の出来事から類推した内容を含み,素朴概念から推測しているのではないかと考えられた。最も多かったのは【機序の理解不足】で,人体に起こる症状には複数の機序が相互に関連しているため,部分的にしか理解されない傾向があると推測された。この成果を日本教育工学会2024年春季全国大会(2024年3月)に発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度の計画では,1.全国の看護系教員を対象に,これまでに体験したあるいは見たり聞いたりした素朴概念に関するエピソードについて,無記名による質問紙調査を行う。2.調査結果から素朴概念を特定し,その中で優先して概念を組み換える事柄を絞り込む。以上の2つをあげ,予定通り実施した。調査研究から得られた結果より,【機序を無視】したエピソードがどのような日常生活上の経験と結びついているのか,今後検討すべき事柄について確認できた。

今後の研究の推進方策

2023年度の計画は予定通り概ね順調に進めることができた。今後,素朴概念に関するエピソードを幅広く収集することが,素朴概念の内包を充実させるために必要であるため,インタビューなどを通じてさらに収集していきたい。また,今年度の成果を基に,2024年度の計画である,誤った概念を組み換えるための教授計画を進めていきたい。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 看護学生の素朴概念に関する研究2024

    • 著者名/発表者名
      石田智恵美
    • 学会等名
      日本教育工学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi