研究課題/領域番号 |
23K09886
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 東北文化学園大学 |
研究代表者 |
松田 優二 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 准教授 (50635448)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2027年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 災害対策 / 精神科病院 / 精神科入院患者 / 精神科看護師 / 看護管理 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、現在の精神科病院の特殊性に応じた災害対策の取り組みの現状と課題について明らかすることを目的とする。 調査方法は、東日本大震災以降に大規模な震災や水害などに被災した地域の精神科病院の看護管理者などを対象に、災害対策マニュアルや事業継続計画、避難方法など災害対策の取り組みや課題についてインタビュー調査を行う。 東日本大震災の被災後も当該分野の研究蓄積は少ない現状がある。このため、疾患や入院の手続きなどが特殊的な精神科病院における災害対策の現状や課題を明らかにすることは、継続的に評価・検討しなければならない災害対策の有用な基礎資料として貢献できるものと考える。
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研究実績の概要 |
本研究は、現在の精神科病院の特殊性に応じた災害対策の取り組みの現状と課題について明らかにすることを目的とする。 2023年度は、本調査に向けた基礎資料の準備として研究目的に該当する精神科病院の災害対策関連の文献検討を行い、研究動向を把握するための調査を行った。 調査は、「精神科」「病院」「災害」「地震」をキーワードに医学中央雑誌、CiNii、Medical Onlineで2023年から過去5年の先行研究を調査した。その結果、本研究目的に関連する文献として原著論文11件が該当した。当該文献をみると主な取り組み内容として、自施設を対象としたアクションカード等を用いた避難訓練教育、災害時感染症対策、救護区分、災害時の初動やトイレ対策に関する調査などに関する内容であった。そのほか解説として11件該当し、自施設の災害対策の取り組みの紹介や被災経験をもとにした災害対策の方策、大規模災害等の緊急事態にも対応するための体制・計画である事業継続計画(BCP)の備えなどに関する内容がみられた。海外の研究動向についてはPubMed、EBSCOhostで「psychiatric」「hospital」「disaster」「earthquake」をキーワードに2023年から過去10年の先行研究を調査した結果、被災による患者搬送や被災後の症状に関する内容が主で、本研究目的に該当するような精神科病院の機能や患者特性に対する具体的な方策に関する研究はみられなかった。 以上の文献検討より、国内の一部の自施設を対象とした災害対策の報告等は散見するものの、全国的もしくは複数施設を比較した調査による具体的な災害対策のマニュアルの分析や方策、BCPなどに関する研究報告は少ない現状がみられた。このため、次年度の研究計画では、さらに文献検索範囲を拡大し、研究動向の現状を分析する必要性が課題となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究目的に該当する精神科病院における災害対策に関する文献の蓄積が少なく、文献検索や情報収集の範囲を拡大しながら調査を行っていたため、当初の予定よりも研究活動時間を多く費やしてしまった。また、研究代表者の担当領域教員が欠員しており、教育業務、学内業務への比重も大きいことから研究活動時間の確保が困難となり、当初の研究計画より遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、引き続き検索範囲を拡大して精神科病院の災害対策における現状と課題に関する書籍、雑誌、学会・研修会、有識者などからの情報収集や文献検討を行い、研究動向を調査する。 文献検討のまとめについては、学会発表、論文化を計画している。また、文献検討から得られた内容、結果を精査し、本調査の質問項目を検討していく予定とする。
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