研究課題/領域番号 |
23K09916
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 日本赤十字看護大学 |
研究代表者 |
安部 陽子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (30629449)
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研究分担者 |
鷹田 佳典 日本赤十字看護大学, さいたま看護学部, 准教授 (30634266)
佐藤 明子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助教 (30965900)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2027年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2026年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 看護管理者教育 / 大学院教育 / 看護職管理者 / アフターコロナ / 看護大学院教育 / カリキュラム / 情報技術 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的はケアサイエンスを基盤とした大学院修士課程における看護管理者教育のコアカリキュラムを構築することである。この目的を達成するために4段階の研究を行う。第1段階では国内外の大学院修士課程における看護管理者教育の文書情報を収集・分析し、現状を把握する。第2段階では教育課程の期待されるアウトカムを抽出するために、看護管理者教育の利害関係者や看護学以外の研究者を巻き込んで面接調査を行う。第3段階では、抽出された期待されるアウトカムの妥当性を評価するために量的質問紙調査を行う。第4段階では期待されるアウトカムに到達するための学習内容、学習方略、学習者評価・教育評価・教育改善の体制を策定する。
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研究実績の概要 |
2023年度は国内の大学院修士課程または博士前期課程における看護管理者教育のカリキュラムの概要を明らかにし、第43回日本看護科学学会学術集会で発表した。まず、日本看護系大学協議会のホームページから看護系大学院のリストを入手した。リストに掲載された大学院のホームページにアクセスし,看護管理者教育に関する内容を収集し,一覧表にまとめて集計した。この段階の調査では,インターネット上に公開されている情報を対象としており,人を対象としていない。分析結果を発表する際は,大学院名が特定されないよう配慮を行った。リストに掲載された修士課程または博士前期課程は206であった。公表されている教育課程表等に①看護管理学分野の独立したコースが設置されていたものは43コース,②基盤看護学等,他の分野の中に看護管理学の独立したコースが設定されていたものは44コースであった。また,③看護教育学と看護管理学の合同分野・コースがあり,「看護教育・看護管理学特論」等の科目が設置されていたものが10コースであった。①と②の合計,87コースにおいて,修了要件として求められている単位数は30-38単位であった。履修方法等が確認できた75コースのうち,さらに研究コースと実践コースに細分化されるもの,または実践コースのみを有するものは10コースであった。履修が求められていた看護管理学専門科目の,講義科目の単位数は0-12単位,演習科目(研究科目以外)の単位数は0-10単位であった。研究科目は2-14単位の履修が求められており,課題研究のために求められる単位数は2-8単位であった。実習科目は12コースで2-6単位が設定されていた。修士課程または博士前期課程の看護管理者教育においては,実践能力よりも研究能力の育成が重視されている可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度は、看護系大学院のホームページにアクセスし,看護管理者教育に関する内容を収集し,一覧表にまとめて集計した。国内の大学院修士課程または博士前期課程における看護管理者教育のカリキュラムの概要を明らかにし、第43回日本看護科学学会学術集会で発表を行った。 2023年度の予定は「日本と米国の大学院修士課程における看護管理者教育の期待されるアウトカム、学習内容、学習方略、学習者評価・教育評価・教育改善の体制の現状を明らかにするために、文書資料等の分析・面接調査を行う。研究責任者、研究分担者(佐藤) 、研究協力者(田口)はHP等で大学院修士課程における看護管理者教育について情報収集を行う。不足する情報等については、大学院修士課程の担当教員等に依頼し、カリキュラム等の文書資料を収集する。HP・文書資料等から期待されるアウトカム、学習内容、学習方略(IT技術の活用を含む)、学習者評価・教育評価・教育改善の体制をマトリックス表に整理する。また、米国の大学院修士課程の教員3名程度に、研究責任者と研究分担者(鷹田)または研究協力者(田口)が大学院修士課程におけるIT技術の活用について面接調査を行う。」であった。 研究協力者に介護問題等が発生したため、米国で看護管理者教育を行っている大学院のリストは作成中であり、概要を整理してから、面接調査等を実施する。
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今後の研究の推進方策 |
家事・育児・介護等を誰かに任せて研究だけをしていればよい研究責任者、研究分担者、研究協力者ばかりではなく、ケアの責任と教育・研究の責任の両立問題が発生することは想定済みであり、研究期間を5年と長めに設定している。家庭での役割と、教育者、研究者としての役割を両立して遂行できるよう、適宜、アルバイトを雇用する、研究活動に興味と意欲がある学生を参加させるなど、人材を投入して、作業を進めていく。また、研究責任者は所属大学では研究推進委員会のメンバーとなっている。バイアウト制度の整備等を行い、自分のみならず他者も研究が円滑に進められるようにする。
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