研究課題/領域番号 |
23K09985
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
|
研究機関 | 山梨県立大学 |
研究代表者 |
米田 昭子 山梨県立大学, 看護学部, 教授 (70709732)
|
研究分担者 |
林 直子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (30327978)
山北 満哉 山梨県立大学, 看護学部, 准教授 (40582143)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | 2型糖尿病 / 治療中断 / ケアプログラム / 介入研究 |
研究開始時の研究の概要 |
2型糖尿病は、長期間の血糖値の推移が糖尿病合併症発症に関連することが明らかにされており、糖尿病治療中断への取り組みは喫緊の課題であるが、治療中断の時期を有する2型糖尿病の人に特化したプログラムはない。 そこで、研究者らは、「糖尿病とゆるやかにつき合っていくことを助けるケアプログラム」を開発した。プログラム提供においては、介入期間中、急激な糖尿病の進行を来たさず、外来通院を継続し、糖尿病患者セルフケア能力得点は介入後に、介入前と同等か、介入前よりも上昇した。 本研究では、プログラムの実施による治療中断の回避における有効性を検証する。
|
研究実績の概要 |
2型糖尿病と診断された人の治療中断は病状の重症化をまねくことから、本人のQOLの低下のみならず、社会的課題となっている。先行研究において、男性、会社員、治療中断の繰り返し等が治療中断の危険因子として明らかにされた。医療者の介入により中断率が統計学的に有意に減少し、有効性が示された。また、治療中断経験がある人では、糖尿病合併症が進行している場合もあり厳格な血糖コントロールは重症低血糖など危険を伴うことがわかっている。 このことから、研究者らは、治療と並行して、過度に厳格な血糖コントロールによる弊害を避け、知識教育や自己管理の強化の方向だけではない支援が重要であると考え、プログラムを開発した。開発したプログラムを提供した12名のうち、10名が完了し、糖尿病の急激な重症化を避け、その後も外来通院を継続した。 今回、先駆的取り組みとして、治療中断の時期を有する2型糖尿病の人に特化したプログラムを用い、多様な背景を有する対象者の治療中断の繰り返しの回避に対する効果を示すことを目的にパイロットスタディを行う。 2023年度は、プログラム提供時のパンフレットの表現を見直し、さらに、ケアの均一化が図れるようプログラム提供ガイドを作成した。2024年2月研究倫理審査委員会の承認を得、2024年4月から3つの共同研究機関において研究を開始した。プログラムを提供する看護師は、対面、又は、WEBでプログラム内容、ケア提供方法の説明を受けた。2024年5月現在、4名の対象者が得られ、ベースライン調査を行い、プログラムによる介入が進行中である。 対象者のベースライン調査からは、中断理由として経済的理由、医療者の問題等が挙げられている。プログラムを提供する看護師からは、知識教育だけではない新たな糖尿病看護の視点が得られ治療中断者への関わりが助けられているとの感想がある。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
共同研究機関における倫理審査を受ける時期の限定によるリクルートの開始の遅れ。
|
今後の研究の推進方策 |
3つの共同研究機関において、2名から3名の対象者をリクルートし、プログラム介入を行う。プログラムは約6ヶ月を要するため、10~11月頃介入終了後調査を行う予定である。 対象者のベースラインデータと、介入終了後データを比較し、プログラムの効果を検討する。 さらに、プログラム参加の満足度、プログラム提供者(看護師)の意見についての調査を基に、プログラム内容および提供に伴う課題を抽出する。 修正したプログラム、介入時の媒体とするパンフレットを用い、介入群とコントロール群を置いた研究を行う。
|