研究課題/領域番号 |
23K10007
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
青石 恵子 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (00454372)
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研究分担者 |
上田 智之 九州看護福祉大学, 看護福祉学部, 准教授 (70586320)
中尾 裕之 宮崎県立看護大学, 看護学部, 教授 (40336293)
緒方 浩志 九州看護福祉大学, 看護福祉学部, 講師 (20782692)
森枝 紗季子 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 助教 (30922710)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 睡眠障害 / アテネ不眠尺度 / 就寝前の生活習慣 / 睡眠で十分な休養がとれていない / 睡眠の質 / 睡眠 / 不眠 / 生活習慣病 / 保健指導 |
研究開始時の研究の概要 |
睡眠の「質」が重要視されるようになり、睡眠に関する啓発活動が推進されている。健康日本21における「睡眠による休養を十分とれていない者の割合の減少」の最終評価は目標達成できず、不眠症の疑いは約7割に上り改善が必要な状況にある。睡眠障害によって、特に生活習慣病を中心とした疾患が生じることが指摘されているため、睡眠の改善は喫緊の課題である。さらに、今回対象とする熊本県は、熊本地震、COVID-19および令和2年7月豪雨により、心身ともに健康危機的な環境下にあり、睡眠障害への取組みが優先課題である。本研究では、対象地域の睡眠習慣の現状把握と課題の精選し、睡眠に特化した保健指導プログラムの開発を目指す。
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研究実績の概要 |
これまでの質問紙調査で得らえた蓄積されたデータをまとめることを中心に行い、今後の調査内容の検討を重ねた。 1)年代・性別における不眠と就寝前の生活習慣の関連について 対象者は4,604名(男性1,331名、女性3,167名)であり、年代は20~90代だった。アテネ不眠尺度(AIS)の平均は4.52±3.44点であり、正常群1,802名(47.3%)、不眠症群2,007名(52.7%)だった。不眠症群に多かった就寝前の生活習慣等では、「寝床で眠りに関係ないことをする」p=0.000、「就寝前まで明るい部屋で過ごす」p<0.001、「寝室が静寂な環境でない」p<0.001、「手先、足先が冷えている」p=0.000、「食後1時間以内」p=0.000、「30分以上の昼寝」p<0.005だった。「寝室の明るさ」「飲酒」「喫煙」に有意差はなかった。年代・性別(代・性略)では、「寝床で眠りに関係ないことをする」は30女、40女、60男、70以上の男女、「就寝前まで明るい部屋で過ごす」は60男女、「寝室の明るさ」は20女、「寝室が静寂な環境でない」は30男、40女、60女、70女、「手先、足先が冷えている」は20女、30男女、40男、50男女、60女、70男女、80以上女、「食後1時間以内」は30女、40女、60男に有意な差があった。 2)睡眠における休養の認識と睡眠の悩みに関する研究について 睡眠で十分な休養がとれていないと回答した20-59歳840名を分析対象とした。20-59歳では総抽出語数2,696(1,349)、異なり語数456(338)であり、共起ネットワーク図から<夜中に起きる><夢を見る><枕が合わない><子供の寝相が悪くて夜起きる><交代制勤務で生活リズムが崩れる><起床時の倦怠感>など16クラスターに分類された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
蓄積データの分析により睡眠習慣の把握ができた。そのため現状把握は予定通り遂行できていると考えている。企業への調査が着手できていないものの、現任の産業保健師が研究協力者として現状をアドバイスしてくれているため、情報は収集できていることからおおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は2023年度に把握した睡眠生活習慣の課題をメインに調査を実施するとともに、睡眠保健指導における実施状況の把握と問題点の抽出を目標としている。また、2023年度に学会発表した内容を論文として投稿を予定している。
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