研究課題/領域番号 |
23K10029
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
増田 郁美 浜松医科大学, 医学部, 助教 (80771667)
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研究分担者 |
木戸 芳史 浜松医科大学, 医学部, 教授 (70610319)
望月 洋介 静岡大学, 人文社会科学部, 講師 (30568572)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2027年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | anorexia nervosa / eating disorder / home treatment / residential care / Partial Hospitalization / nursing program / treatment / therapy / nursing practice program / prevent recurrence / feasibility study |
研究開始時の研究の概要 |
神経性やせ症(AN)は若年層での増加が問題視され、退院後、高い割合で再発しているにもかかわらず、退院後のAN患者の再発を予防する、看護師による社会的支援の在り方については明らかになっていない。 本研究の目的は、①質的研究及び既存の理論から思春期AN患者の再発を予防する看護実践プログラムを開発し、②フィージビリティスタディにて開発した看護実践プログラムの実行可能性、実施の意義、妥当性を多角的に検討することである。 これにより、AN患者の再発・再入院を予防するだけでなく、精神疾患にも対応した「地域包括ケアシステム」の実現に向けた、地域におけるケア提供者の養成が期待される。
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研究実績の概要 |
2023年度は、当初計画した在宅療養中のAN患者へのインタビュー調査(質的研究)を修正・変更し、沖田ら(2021)が「スコーピングレビューのための最新版ガイドライン(日本語訳)」の中で示す「既存の知見を網羅的に概観(マッピング)および整理」と「まだ研究されていない範囲(ギャップ)を特定する」ためスコーピングレビューを実施ている。計画を変更した主な理由は、在宅治療中のAN患者への看護実践プログラムを作成するにあたり、国内だけでなくAN治療先進国である米国をはじめとした海外における治療について幅広い観点から有効なケアを捉え、その要素を含めて本国の医療システムにマッチングしたAN在宅ケアを考案し、プログラム化する必要があると考えたためである。
特に米国でのANの治療については、患者は退院後、自宅生活に戻る前の中間施設で様々なスキルを練習・獲得し準備する(例:レジデンシャル施設、通所施設)。本国のように退院後は自宅生活を中心に、外来診療にて医師および臨床心理士によってフォローされる状況とは異なる療養環境や、program・therapy等のケアが各施設で体系的、継続的に行われていることがこれまでの事前調査より明らかとなり、看護師が担う役割にも日本との違いがあった。そのためレビューに使用する検索ワードの決定においては、背景の違う双方の国の在宅AN患者への有効な治療に関する文献を把握・収集できるような適切な語句を選定する必要があり、時間を要した。
スコーピングレビューは沖田ら(2021)のガイドラインを参考に、2023年度は各国のAN患者の治療についての事前調査、PCCの設定、検索ワードの検討を進めた。(参考)沖田勇帆, 廣瀬卓哉,長志保, 高瀬駿, 岸優斗. スコーピングレビューのための最新版ガイドライン(日本語訳). 日臨作療研 2021; 8: 37-42.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
計画策定時に予定していた予備調査「思春期AN患者の再発予防に有効な当事者の試み及び周囲のサポート(仮)」についての質的研究は実施せず、事前調査として本分野で利用可能なエビデンスの特定、すでに行われている研究の調査、「在宅で治療中のAN患者にとって再発や悪化を予防することができる有効なケアやプログラムにはどのようなものがあるのか」といった研究疑問と関連する概念の要因や特徴を特定するために、スコーピングレビューを実施したため。
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今後の研究の推進方策 |
今後はレビューの結果を踏まえて、既存の理論・療法・治療法等を取り入れながら、研究者間で十分な討議を行い、看護実践プログラムを作成していく。 スコーピングレビューについては学内シンポジウムでの口頭発表(英語)を予定している。
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