研究課題/領域番号 |
23K10036
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 川崎市立看護大学 |
研究代表者 |
糸井 裕子 川崎市立看護大学, 看護学部, 教授 (20383094)
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研究分担者 |
小野崎 美幸 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 助教 (00424052)
落合 佳子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 准教授 (70611698)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 視覚障がいのあるがん患者 / 看護基礎教育 / 看護現任教育 / カリキュラム / 看護支援 / 支援 / 教育内容 / 教材 |
研究開始時の研究の概要 |
がん対策基本法において、障がいのあるがん患者に対する医療従事者の対応は、病院ごとに異なると指摘している。また、視覚障がいのあるがん患者は、医療や在宅療養時の看護支援に課題があり、要因として基礎看護教育や臨床における継続教育が不十分であると指摘していることから対策は急務である。本研究は、視覚障がいのあるがん患者に対する看護支援の向上を目的とし、視覚障がいのあるがん患者への看護支援に関する教育内容を体系化することである。また、教育内容を実践に結びつけるための教材を開発し普及することである。
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研究実績の概要 |
研究者は、視覚障害のあるがん患者の医療・在宅におけるQOL向上を目的に、視覚障害のあるがん患者の医療・在宅における課題の特定に関する研究を行った。視覚障がいのあるがん患者は、がん治療に伴う症状などへの対処方法に困難を抱え、スピリチュアルな苦痛を持っていた。この背景には、視覚障がいを補うコミュニケーション方法や情報提供方法、視覚障がい者に対する看護の役割などに関する看護教育の不十分さがあると視覚障がいのあるがん患者は指摘している。つまり看護教育機関や医療施設における視覚障がいのある患者(がん患者)への支援に関する教育が不十分にある。また、同行援護従業者養成研修課程(一般課程)の教育が充実している一方、看護学分野における視覚障がい者を対象にした看護教育に関する研究数は少ないうえに「視覚障がい者の模擬体験」に限定される傾向にある。そこで、本研究は、医療施設と教育機関における視覚障がいのあるがん患者の看護教育実施内容の実態を明らかにする。この目的に沿って、以下の調査を実施した。①対象:日本看護系大学協議会の2022年度会員校295か所、3年課程看護専門学校539か所、地域医療支援病院618か所のカリキュラム担当者②方法:アンケート調査(郵送による調査)③調査内容:「視覚障がいのある患者」および「視覚障がいのあるがん患者」またはいずれかに対しての支援に関する科目名(研修会名)、受講学年(看護教育機関卒業後の年数・専門領域)、単位数、コマ数、時間数、講義と演習の割合、担当教員数、講義担当者の専門領域(職種)、授業担当教員の職位について、設置されている授業科目、視覚障がい者に関する講義内容と理由、講義内容実施の有無と理由、実施した方がよいと考える講義内容と理由などである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2023年度の予定計画である「医療施設と教育機関における視覚障がいのあるがん患者の看護教育実施内容の調査・解析・現状の課題を明確化」のための調査が6月末で終了し、データの整理および分析中である。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、視覚障がいのあるがん患者への看護支援に関する教育内容の体系化を目的に2023年度の調査の成果を活用し、がんおよびがん以外の病気をもった視覚障がい者や視覚障がい者一般に必要な看護支援に関する観点などで分類し、視覚障がいのあるがん患者への看護支援に関する教育内容を体系化する。この際、「同行援護従業者養成研修課程(一般課程と応用課程)の内容」「医療従事者のための見えにくい方へのサポートガイド」なども参考にする。作成した教育内容の体系案は、看護職、医師、視機能訓練士、視覚障がい者を含めて評価する検討会議を開催し、追加・修正する。
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