研究課題/領域番号 |
23K10043
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
石村 佳代子 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 教授 (40295564)
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研究分担者 |
千々岩 友子 福岡国際医療福祉大学, 看護学部, 教授 (40637104)
黒髪 恵 福岡大学, 医学部, 講師 (30535026)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 精神看護学教育 / 共同創造 / 経験の専門家 |
研究開始時の研究の概要 |
共同創造とは、サービス提供者と利用者双方が対等な立場で物事に取り組むことであり、研究や教育など多様な領域で試みられている。しかし、本邦の精神看護学教育の中では共同創造の実装に相当するものはなく、共同創造実装のための基盤づくりが喫緊の課題である。 そこで本研究では、精神看護学教育に共同創造を実装するためのガイドライン開発を目的とする。開発過程は、①精神障がいをもつ当事者の教育参加に対する認識の明確化、②共同創造実装のための準備要件の抽出、③準備要件に基づく共同創造を実装するためのガイドライン案の作成、④ガイドライン案に基づく教育試行および試行の評価を反映したガイドラインの開発の4段階である。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、精神看護学教育において当事者とともに共同創造実装のための準備要件に基づいたガイドラインを開発することである。方法は、第1段階:当事者の教育参加に対する認識の明確化、第2段階:共同創造実装のための準備要件の抽出、第3段階:共同創造実装のためのガイドライン案の作成、第4段階:ガイドライン案による教育の試行に対し、共同創造の成立を評価したガイドラインの開発である。 2023年度は、第1段階の教育に参加することに対する当事者の認識を明らかにすることを目的とした。精神障がいをもつ当事者で、看護の教育に参加した経験のある当事者へのインタビューを予定し、現在、研究倫理審査申請中である。 その一方で、1.海外の共同創造型精神保健看護学教育における当事者の認識の文献レビュー(石村,千々岩,黒髪,2022)と2.本邦の当事者体験の語りを取り入れた精神保健看護学教育の授業実態についての文献レビュー(黒髪,千々岩,石村,2022)に基づき2023年5月13日に日本精神保健看護学会にてワークショップを実施した。2つの文献レビューから見いだされた3つの課題①対等性が担保されていないこと、②教育のプロセスにおいて当事者と教員との共通認識が持てないこと、③教育に当事者が参加しているものの、共同創造の形にはなっていないことを提示し、精神保健に関与する多様な人々(当事者、当事者家族、看護師、看護基礎教育に携わる教員)との意見交換を実施し、共同創造型教育の可能性をともに考えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度内に研究倫理審査が承認され、看護の教育に参加した経験のある当事者にインタビューをする予定であった。しかしながら、研究倫理審査申請の手続きに時間を要し、現在、研究倫理審査の結果を待っている状況である。 したがって、計画に対し、やや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、研究倫理審査の結果を受けて、看護の教育に参加した経験のある当事者に個別のインタビューを実施する予定である。 また、2023年度に引き続き、日本精神保健看護学会にて6月2日に精神保健看護における共同創造型授業の実装を目指す意義について、当事者や研究者ともに話し合うワークショップを主催する。 さらに、2025年度に計画しているアイスランドでCOMMUNEプロジェクトを主宰するポール教授のもとでCOMMUNEプロジェクトによる共同創造型教育の視察をする前段階として、以下のことを6月に実施予定である。オンラインにて、ポール教授と本研究の研究者ら、研究協力者である経験の専門家を交えて、共同創造型精神看護学教育を実践しているCOMMUNEプロジェクトの経験を聴き、日本で導入するにあたっての準備内容や工夫点、また課題などを明確にする目的で研究会議を実施する。
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