研究課題/領域番号 |
23K10059
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
柏木 智則 札幌医科大学, 医学部, 助教 (00931958)
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研究分担者 |
正岡 経子 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (30326615)
河西 千秋 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50315769)
林 佳子 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (50455630)
植木 瞳 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (60758671)
中村 彩希子 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教 (60832475)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 周産期メンタルヘルス / 助産師 / 自殺予防 / ゲートキーパー教育 |
研究開始時の研究の概要 |
自殺未遂者の9割に何らかの精神障害が関与している(ACTION-J,Kawanishiら,2014)が、東京における報告(竹田, 2016)では、自殺に至った妊婦の61%、褥婦の39%で「病名ない」と調査されており、周産期メンタルヘルス不調を生前に、十分に検出できていないことがわかる。 周産期メンタルヘルス不調の検出には質問紙を主とする研究は多く、早期発見・介入・自殺の予防に関する研究やエビデンスは世界的に限定的である。本研究は、助産師を対象とした、周産期メンタルヘルス不調の早期発見・早期介入、及び自殺予防のための実践に効果的なゲートキーパー研修プログラムを開発することを目的とする。
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研究実績の概要 |
自殺予防では、自殺の危険性が高い人の早期発見・早期対応を図るために、自殺の危険を示すサインに気づき、適切な対応を図ることができる「ゲートキーパー」がその役割を担い、自殺総合対策大綱(厚生労働省策定)でも、この「ゲートキーパー」の役割を担う人材などの育成を養成することが目標に掲げられている。 早期発見・介入・自殺の予防に至るプログラムの開発は、その職種の特性・思考パターンを理解する必要があり、本研究の目標である、助産師ゲートキーパー研修プログラムの開発のために、その前段階として助産師の自殺に対する態度や焦点を当てるべき項目の抽出を行った。これにより、助産師の自殺に対する態度や特性があきらかとなり、助産師の必要とする知識・焦点をあてるべき項目を抽出することができ、産褥婦のメンタルヘルス不調への対応や自殺予防プログラムに必要なタスクの作成することができた。助産師のための自殺予防教育およびメンタルヘルス不調者に対する適切な対応を教育するための要綱を作成し、これを基にした研修プログラムの編成し、研究プログラム内容の確定を行い、実際のプログラム実施の準備を行っているが、本研究の実施に伴う、札幌医科大学倫理委員会に本研究の倫理申請および修正を行っている。 倫理委員会での許可が得たのち、要綱の印刷・製本化、研修会日程の設定、研修会場の選定等を行い、研修会を開始し、研修効果を確認すると共にデータの蓄積を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
助産師に自殺に対する態度や焦点を当てるべき項目の抽出、妊産褥婦のメンタルヘルス不調への対応や自殺予防に必要なタスクの抽出のためのアンケートの作成・実施までに時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
抽出したタスクに基づく、対面式研修会を実施し、抽出したタスクを基に座学、ワークショップを行う。研修を受講する助産師を対象に、メンタルヘルス不調者、および自殺企図者に対する態度・知識・対応スキルを介入(タスクの実施と研修受講)の前後で、質問紙(Attitude Toward Suicide(ATTS)日本語版、GateKeeper Self-Efficacy Scale (GKSES))とアンカーポイントを設定した事例検討で到達度を測定し、介入前の測定データから現状の問題点を明らかにし、介入後のデータから介入の効果を明らかにする。 上記のタスクと研修プログラムを実施した病院について、年度ごとに、①タスクの実施状況、②研修の実施状況、③妊産褥婦・後発妊産婦のメンタルヘルス不調者の発生と介入状況、④後発妊産婦の自殺事故の発生状況をモニタリングし、過去のデータとの比較、介入を実施しない他医療施設群のデータとの比較を行い、介入の効果を明らかにする。
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