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外国人妊産褥婦の患者満足度向上を目指した看護職のための支援プログラムの開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 23K10061
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58070:生涯発達看護学関連
研究機関大阪公立大学

研究代表者

高 知恵 (椿知恵)  大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 講師 (60582319)

研究分担者 前田 隆代  神戸大学, 保健学研究科, 保健学研究員 (60848456)
宮下 ルリ子  県立広島大学, 公私立大学の部局等(三原キャンパス), 教授 (00453522)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード在留外国人 / 妊産褥婦 / 看護職 / 周産期母子医療センター / 助産師 / 支援
研究開始時の研究の概要

本研究では、第一に、在留外国人支援を実践する周産期施設で勤務する助産師・看護師を対象に、外国人妊産褥婦への看護実践上の困難と新たな課題への支援ニーズを質問票調査から明らかにする。そのために、日本国際看護師(NiNA)資格を持つ助産師と母性看護専門看護師(CNS)で構成される研究班で、ミーティング、ディスカッションを行いながら課題を抽出する。
第二に、『外国人妊産褥婦の患者満足度向上を目指した看護職のための支援プログラム』を開発し、開発したプログラムを利用した介入研究とプログラム評価を行う。
最後に、プログラムを全国の周産期施設で外国人妊産褥婦への看護を行う助産師・看護師に向けて展開する。

研究実績の概要

日本の国際化や外国人労働者の受け入れ拡大施策に伴い、在留外国人数は増加傾向にあり、特に若い世代の在留外国人は結婚、妊娠、出産、育児という大きなライフイベントを経験する者も多くいる。在留外国人への看護をめぐっては、看護を受ける側にも提供する側にも課題があることが明らかとなっている。そこで、在留外国人への看護を行う周産期センター看護職の、看護実践の実態、実践上の困難と支援ニーズの実態を明らかにすることを目的に、年5回の研究班会議と周産期センター施設代表者へのアンケート調査及び、助産師・看護師へのWEBアンケート調査を実施した。
研究班会議では、母性看護専門看護師および日本国際看護師の資格を持つ看護職をメンバーとし、現場での在留外国人妊産褥婦看護の実態や、困難、臨床現場での支援の具体的方法、工夫について情報共有を行った。
施設代表者のアンケート調査からは、次の4点が明らかとなった。①言語的課題への対応として医療通訳、家族や友人の通訳、電話通訳、多言語翻訳機器、多言語資料を活用していた、②文化的宗教的配慮は全施設で実施されていた、③分娩期のあらゆる場面では家族や友人などの通訳者が活用されている傾向があった、④無料で活用できる既存の多言語資料は十分な活用に至っていなかった。
臨床看護職へのアンケート調査から次のような困難が明らかとなった。①妊娠期では「妊娠中の文化の違いによる認識の差」、分娩期では「陣痛の時のコミュニケーション」、産褥・新生児期では「授乳指導」、2週間健診・1か月健診では「必要性の説明」で困難を感じていた。具体的な困難経験としては、【経過や緊急時の説明と対応に関する言語的課題から生じる困難】、【出産・育児に関する文化の違いから生じる困難】、【院内や診療のルールが守られないことから生じる困難】、【経済的課題から生じる困難】が明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度実施予定であった研究班会議は5回実施できた。グローバルヘルス合同大会2023学術集会でワークショップの企画・運営も実施した。また、施設代表者へのアンケート調査および臨床助産師・看護師へのWEBアンケート調査も実施でき、その集計まで終了している。現在、研究成果のまとめの段階であり、概ね順調である。

今後の研究の推進方策

今年度は、昨年度に実施した2つの調査の研究成果のまとめと公表を行う。
昨年度調査の結果をもとに、在留外国人妊産褥婦看護を実践する看護職への支援プログラムを開発する。具体的にはニーズの多かった研修課題に対する配信動画の作成、既存資料が必要時にすぐに活用できるような、効果的なプラットフォームの作成、などを検討している。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 在留外国人褥婦への保健指導を実践する助産師の思いと心理的ストレス-尿中バイオピリンと心理尺度による横断的研究-2023

    • 著者名/発表者名
      髙知恵, 千葉貴子, 中根祥子, 谷口朱子, 北條渉, 中嶋有加里, 古山美穂, 山田加奈子, 渡邊香織
    • 雑誌名

      国際臨床医学会雑誌

      巻: 7(1) ページ: 22-28

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] コリアンコミュニティに居住する育児期在日コリアン母親の家族形成と育児を支えるソーシャル・キャピタルの醸成2023

    • 著者名/発表者名
      髙知恵, 古山美穂, 宮下ルリ子, 渡邊香織
    • 雑誌名

      国際保健医療

      巻: 38 号: 2 ページ: 43-52

    • DOI

      10.11197/jaih.38.43

    • ISSN
      0917-6543, 2436-7559
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 在留外国人褥婦への保健指導を実践する経験3年目以下助産師の思いと看護体験および心理的ストレス2023

    • 著者名/発表者名
      髙知恵, 千葉貴子, 中根祥子, 谷口朱子, 北條渉, 中嶋有加里, 古山美穂, 山田加奈子, 渡邊香織
    • 学会等名
      グルーバルヘルス合同大会2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 大阪府下の周産期母子医療センターにおけるNiNA助産師(日本国際看護師)および母性看護専門看護師(CNS)としての取り組み~外国人妊産褥婦支援および看護職者への支援~2023

    • 著者名/発表者名
      髙知恵, 前田隆代, 中根祥子, 土井智恵子, 菊川佳世
    • 学会等名
      グルーバルヘルス合同大会2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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