研究課題/領域番号 |
23K10082
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
星出 まどか (梶本まどか) 山口大学, 医学部, 講師(連携講座) (30610878)
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研究分担者 |
東 良紘 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (00792219)
松重 武志 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (60528941)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 医療的ケア児 / 乳児 / 難治てんかん / 腸内細菌叢 / てんかん治療 / IESS / 免疫機能 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、医療的ケア児は増加傾向であり、難治てんかんや免疫低下を高率に合併する。てんかんの発症は小児早期がほとんどだが、昨今、治療薬の1つであるコートロシンZの国内供給が2022年4月より停止しており、有効な治療法を模索することは早急の課題である。また、医療的ケア児の腸内細菌叢の多様性の低下、腸内細菌叢とてんかん、免疫との関係も報告されつつある。本研究は、医療的ケア児のてんかん発症時期の腸内細菌叢とてんかんとの関連、治療効果との関連、免疫との関連を多角的に解析する。また、腸内細菌叢に応じたてんかん治療の提案を行い、てんかん発作が安定することで質の高い生活を送ることができる。
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研究実績の概要 |
経管栄養・吸引・てんかん発作時の抗てんかん薬投与などの日常生活に必要な生活援助行為を、治療行為としての医療行為とは区別して「医療的ケア」とよぶ。近年、医療的ケア児は増加傾向であり、難治てんかんや免疫低下を高率に合併する。また、医療的ケア児の腸内細菌叢の多様性の低下、腸内細菌叢とてんかん、免疫との関係も報告されつつある。本研究は、医療的ケア児のてんかん発症時期の腸内細菌叢とてんかんとの関連、治療効果との関連、免疫との関連を多角的に解析する。また、腸内細菌叢に応じたてんかん治療の提案を行い、てんかん発作が安定することで質の高い生活を送ることができる。将来的には学童や成人に応用していくことでてんかん治療の幅広い選択が期待できると考えられる。医療的ケア児の基礎疾患となりうる発達性てんかん脳症で主にIESSについて健常コントロールと比較した。解析検体は①健常群(26例)、②疾患群治療前(12例)、③治療有効群(10例)、④および再発群(5例)の便を非侵襲下に採取し、生体関連アンプリコンシーケンスデータ解析(RDP/微生物同定データベース)、QIIMEⅡによる多様性解析をテクノスルガラボ社で行った。(倫理的配慮:当院IRB番号2020-122)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
まずは健常児とIESSの腸内細菌の比較を行い、治療に結び付きそうな腸内細菌叢の変化がないか検討している。
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今後の研究の推進方策 |
chao1指数、αrarefaction、shannon指数、αrarefaction、simpson指数、αrarefaction、unweifhted-unifrac距離。Weighted-unifrac距離で健常群、当院治療前群、治療有効群、治療無効群のいずれも群間差は認められなかった。Bray-curtis距離およびANOSIM検定については健常群と治療前群、健常群と治療無効群で、p値で有意差は認められたが、q値では有意差は認められなかった。既報では門レベルではIESSで治療前群でverrucomicrobiaが有意に増加する(p=0.001)、てんかん患者群の腸内(成人)ではproteobacteriaとFusobacteria phylumが健常群と比し有意に検出されるとの報告があるが、本研究、乳児に限っては発達性てんかん脳症の1つであるIESSと乳児健常群で有意差は認められなかった。日本人の腸内細菌叢は欧州よりで、中国とは異なることが報告されているが、今回本研究で有意差は認められなかったのは民族の違いによるかどうかは今後症例を蓄積して検討していく予定である。
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