研究課題/領域番号 |
23K10110
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 金城大学 |
研究代表者 |
金谷 雅代 (東雅代) 金城大学, 看護学部, 准教授 (80457887)
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研究分担者 |
千原 裕香 石川県立看護大学, 看護学部, 講師 (50738408)
後藤 亜希 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (40889218)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 医療的ケア / 学校看護師 / 支援 |
研究開始時の研究の概要 |
医療的ケアを必要としながら学校生活を送る児童生徒は増加している。2021年に「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が公布・施行され、学校における医療的ケアの実施体制も充実が図られている。学校で医療的ケアを担う看護師の配置は多くなってきたが、まだ十分とは言い切れない。そこで本研究は知識面の内容を組み込むことやシミュレーションを通した技術的支援だけでなく、コンサルテーション機能をもつことや、他の学校看護師との交流も取り入れた包括的な支援を検討する。これにより医療的ケアを必要とする児童生徒の学校生活を、自信とやりがいをもって支えていける学校看護師が増えることに寄与したい。
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研究実績の概要 |
米国オハイオ州ミドルフィールドにあるDDCクリニックを訪問した。ここで行われている特別な医療的ニーズのある子どもと家族への支援の実際について説明を受け、医療的ニーズのある子どもが教育を受けている施設を見学する機会を得た。DDCクリニックでは、その設立の背景に民族的特徴があり、遺伝的疾患により医療的ケアを必要とする子どもと家族の支援を多く実施していた。特別な医療的ニーズのある子どもが学齢期に入るまでは、家庭で理学療法士や作業療法士のフォローを受けることができる。学齢期になれば、学校で引き続き理学療法等を受けられる仕組みになっており、設備も整っていた。学校の教員にセラピストが指導を実施している。また、個別の支援計画は学校が立案し、親との間で検討しているとのことだった。 胃瘻の管理や経管栄養などの医療的ケアについては、専門職や特別な訓練を受けた人が実施するのではなく、周囲の人々の支援で行われている。 視察先の状況は、子どもの医療的ケアを看護職、教員以外で対応するという点では、日本での対応と異なる。学校で医療的ケアを実践する看護師についての知見を得ることはできなかったが、役割として課されているからではなく、子どもを支えるという視点で、医療的ニーズのある子どもに多くの人が関わっていることが明らかになった。このことを考えると、どのような支援があれば医療的ニーズのある子どもが、ケアを受けながら学校生活を送ることができるかを検討できると考える。学童期にある子どもへの医療的ケア実施の現状についてさらに各国での制度等も調べ、知見を得て、学校での医療的ケア実践のために必要な支援内容と方法を検討していきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度の予定として、学校看護師が学校で医療的ケアを実践するにあたって得たかった支援や教育内容について調査し、プログラムの骨子となる内容を検討することと、医療的ケア児を受け入れている学校の管理職や医療的ケアを実施している教諭等に対し、学校看護師への期待や要望について調査し、プログラムに教育側の意向を反映させる内容を検討することとしていた。しかし、調査内容の精査に時間がかかっており、調査を実施する段階に至っていないため。
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今後の研究の推進方策 |
学校看護師への教育ニーズ調査と、学校管理職や医療的ケアコーディネーター教諭、医療的ケアを実施している教諭への調査を実施する。この結果を基に教育内容を確定し、教育項目のe-learning教材や動画の構成要素を検討する。また、シミュレーション教育内容の検討を行う。
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