研究課題/領域番号 |
23K10128
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
木村 佳代子 千葉大学, 大学院看護学研究院, 助教 (30635371)
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研究分担者 |
森 恵美 千葉大学, 大学院看護学研究院, 教授 (10230062)
前原 邦江 千葉大学, 大学院看護学研究院, 准教授 (00302662)
遠山 房絵 千葉大学, 大学院看護学研究院, 助教 (70845073)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 看護 / 分娩介助 / シミュレーション教育 / Digital Transformation / Virtual Reality |
研究開始時の研究の概要 |
助産教育の現場では、模擬産婦やシミュレーターを活用した教育が実践され、臨床推論能力及び実践能力向上の有用性が検証されている。しかし、学生にとって臨床現場との乖離は著しく、シミュレーション教育で培われた能力がすぐには発揮できないことが多い。一方で、産婦の高齢化等により、異常へ逸脱する産婦が増加し、また、COVID-19感染拡大による実習制限もあり、より臨場感がある状況を再現した包括的なシミュレーション教育の開発の必要性が高まっている。そこで、生体データ再統合ソフト及びVR技術、ビデオデブリーフィング法を活用した助産ケア教育DXを開発し、本DXが助産教育にどのような効果があるのかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は、助産学生の産婦への助産ケアにおける臨床推論能力及び実践能力を向上させるため、生体データ再統合ソフト、VR技術、ビデオデブリーフィング法を活用した助産ケア教育DXを開発し、本DXが分娩期の助産ケアにおける臨床推論能力と実践能力の獲得、デブリーフィング満足度に対してどのような効果があるかを明らかにすることを目的とする。 令和5年度は以下の研究活動を行った。 1.文献検討・学術集会・海外の助産教育でのシミュレーション教育の見学:分娩介助シミュレーション教育、医療系学部のVR技術を用いたシミュレーション教育、シミュレーション教育のデブリーフィング法について文献検討を実施し、最新の知見を整理した。令和6年3月EAFON(香港)への参加、ライプツィヒ大学(ドイツ)での助産・医学教育におけるシミュレーション教育の見学を行い、最新のシミュレーション教育の見聞を広げた。 2.既存の産婦30事例の分娩経過を精査・更新し、DXで使用するシナリオの検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実施計画に沿った遂行を目指して、令和5年度内に研究計画書を所属施設の倫理審査委員会に提出し、熟練助産師がファントームで実践する助産ケアをアクションカメラにて撮影しVR教材を作成する予定であった。しかし、この目標には到達していないため、進捗状況は「やや遅れている」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
①学術集会・研修会への参加:分娩介助シミュレーション教育、医療系学部のVR技術を用いたシミュレーション教育、シミュレーション教育のデブリーフィング法について文献検討を継続し、最新の知見を習得する。また、本研究課題に関連する学術集会・研修会・勉強会に参加し、VR技術を用いたシミュレーション教育法等に関する知識の習得を目指す。(2024年4月~2025年3月) ②令和5年度に選定した分娩介助事例のシナリオを生体データ再統合ソフトの基本シナリオに組み込み、分娩経過を双方向に操作・展開できるマルチエンディング型のシステムを検討する。(2024年4月~2024年10月) ③初産と経産の典型2例について、生体データ再統合ソフトを用いて熟練助産師がファントームを用いて実践する助産ケアを高精度アクションカメラにて撮影しVR教材を作成する(2024年10月~2025年1月) ④VR教材を学生が疑似体験し、臨床推論能力と実践能力を身に着けることができているか、半構成的面接により質的データを得て検討し、VR教材を改良する。(2024年8-9月に倫理審査委員会に計画書を提出、2025年1月~2025年5月にデータ収集・分析) ⑤改良したVR教材視聴による助産ケアのイメージトレーニングを促し、その後、生体データ再統合ソフトを用いて分娩現象を再現した模擬産婦シミュレーションを実行する。介助者となった学生が装着するカメラ映像を使ってデブリーフィングを行い、学生の臨床推論能力と実践能力の獲得に寄与するビデオデブリーフィング法を検討する。(2025年6月~研究協力依頼。2025年7月~2026年7月を目途にデータ収集を実施する。2026年8月~2026年12月にデータの分析を行う。 ⑥2027年1月~2027年3月に研究成果を国内外の学術集会や学会誌への論文で発表する。
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