研究課題/領域番号 |
23K10130
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高橋 由紀 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (80346478)
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研究分担者 |
山本 英子 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10432262)
玉腰 浩司 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (30262900)
西田 友子 岐阜大学, 医学部, 准教授 (70621762)
野沢 ゆり乃 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (90909045)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | skin-to-skin contact / 早期母子接触 / 母乳育児 / 母乳育児の10か条 / WHO/UNICEF |
研究開始時の研究の概要 |
2018年にWHO/UNICEF10か条が改定され,早期母子接触実践は時間的制約が削除された.新生児が主導する哺乳開始は,産褥早期の母乳量の増加,母乳栄養期間の延長に母親を導く.さらに愛着形成を促し,その後の育児に良い影響を与えることは周知の事実である.日本では.安全に早期母子接触を看守り,「母乳育児の始まりを支援する」という文化が医療者にも母親にも根付いていない.今回,日本で出産する母子を対象に,出産直後からのSSC支援の在り方が,その後の母親の母乳にかかわる不安,母子関係に与える影響を縦断的に明らかにし“母乳育児”を支え安全で包括的な早期母子接触実践教育プログラムを確立する
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研究実績の概要 |
本年度は、出生直後から切れ目ない早期母子接触および母乳育児の開始について、日英の文献検討及び、関連学会への参加、病院訪問を行った。文献検討より、正期産児に対する早期母子接触の開始および、初回哺乳開始に対する阻害要因として、①ソフト面;マンパワー不足、医療者間の理解度や考え方の差、②ハード面;施設・整備上の問題が日英ともにあがった。特に、医師‐看護師間だけでなく、看護師間においてもケアへの考え方が異なり、医療職自身が出生直後からの切れ目ない早期母子接触の阻害因子としてあがった。早産児に対しては、北欧を中心に母と子ども、家族がそばにいながら治療することが進められているが、世界的にもまだ発展途上であり、国内において実施して取り入れている施設は数少ないことがわかった。次に、わが国において、早産児の帝王切開時の早期母子接触を実施している施設訪問をおこない、医師・看護師にインタビューを実施した。施設見学時には対象となる分娩がなく、見学することができなかった。オペ室における早期母子接触については、新生児科医の立ち合い、術者である産婦人科医、麻酔科医、看護師の理解が重要であり、これらの職種が早産児であっても状態が許す限り、早期母子接触を実施する意義を共有する困難さと理解の拡大が重要であることがわかった。当時に、医師‐看護師の共同がなければ実践できないことがわかった。これらをもとに、2024年度、質問紙内容の精整をおこなった。その一方で、2023年度は、Covid-19流行により中止されていた早期母子接触などが完全に復活していない施設も多数あることが分かり、調査を開始するには、早急であると判断した。 切れ目ない早期母子接触と哺乳育児の開始について、先行調査結果から、早期母子接触中の新生児の哺乳行動を医療者や親が中断し、乳頭を吸わせることとその後の乳頭痛発生の関連を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
先の実績にも記載したように、COVID-19の影響を受け、それまで早期母子接触を実施していた赤ちゃんにやさしい病院認定施設においても実施中断・試験的再開などがあり、現状調査をする時期にないと判断したことにより、調査の開始が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
全国調査の前に、現状理解のため東海・北陸地区での調査を先に実施する予定である。 国内において、早産児に対する早期母子接触をしている施設に研究協力依頼を行い、早産児用質問紙作成への助言を得る。積極的に学会参加し、最新の知見を得る。
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