研究課題/領域番号 |
23K10162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
佐東 美緒 高知県立大学, 看護学部, 准教授 (20364135)
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研究分担者 |
川本 美香 高知県立大学, 看護学部, 講師 (10633703)
森下 幸子 高知県立大学, 看護学部, 准教授 (40712279)
高橋 真紀子 高知県立大学, 看護学部, 助教 (30882948)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 医療的ケア児 / 家族 / 看護職 / good practice / 学習プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
医療的ケア児は、国内では推定で2万人を越え、今後も医療依存度が高く、複数のケアを必要とするこどもの増加が予測される。法整備が進む一方で、こどもや家族を支援する看護職の不足と質の向上が深刻な課題となっている。 本研究の目的は、医療的ケア児とその家族を支援する看護職の多様性に富んだ、科学的根拠に裏付けられたgood practiceを集約して、看護職のための学習プログラムを開発し、医療的ケア児への実践の看護プラットフォームとして公開することである。プラットフォームは、自由性、可変性、創造性、そして主体性といった特徴を備えたものとする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、医療的ケア児とその家族を支援する看護職の多様性に富んだ、科学的根拠に裏付けられたgood practiceを集約して、看護職のための学習プログラムを開発し、医療的ケア児への実践の看護プラットフォームとして公開することである。本年度は、【医療的ケア児とその家族を支えるgood practiceと科学的根拠に関する調査】を実施した。看護職による研究報告、事例報告、総説、解説、書籍、公開されている地方自治体の取り組みの事例などのgood practiceを集約した。 研究者の話し合いの過程で、看護プラットホームは、その内容を構造化することも重要だが、専門職者や医療的ケア児、その家族のインタビュー結果を紐解き、再構成する中で、どのような現象があるのかを明らかにすることも重要ではないかという意見が出た。当初、インタビューのみを行う予定であったが、医療的ケア児に関わる人々の行為の意味付けをするために、参加観察を行うことも視野に入れて、2024年度の研究活動を予定している。本研究では、インタビューの対象者に2~3回のインタビューを行い、現象に戻って実践者のアート性を明らかにする。インタビューを深くすることで、何を考えてたか、意図的な行為と無意識を明確化していくこととなった。インタビューでは、ケアの内容を浮かび上がらせると同時に、言葉だけでなく、いろいろな行為を意味付け、「なぜ」を明らかにできるように分析を行い、真摯に取り組む専門職者と、子どもや家族の大切にすることが、このプラットホームで見つけ出せるような研究結果を目指すこととなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
【医療的ケア児とその家族を支えるgood practiceと科学的根拠に関する調査】をするために、看護職による研究報告、事例報告、総説、解説、書籍、公開されている地方自治体の取り組みの事例などのgood practiceの集約は予定通り進んでいる。 新たなgood practiceとして、看護職、専門職、医療的ケアが必要な子どもとその家族へのインタビューが進んでいない。進まなかった理由として、研究者の話し合いの過程で、看護プラットホームは、その内容を構造化することも重要だが、専門職者や医療的ケア児、その家族のインタビュー結果を紐解き、再構成する中で、どのような現象があるのかを明らかにすることも重要ではないかという意見が出た。当初、インタビューのみを行う予定であったが、医療的ケア児に関わる人々の行為の意味付けをするために、参加観察を行うことも視野に入れて、2024年度の研究活動を予定している。インタビューの対象者にも、2~3回のインタビューを行い、意図的な行為と無意識を明確化していくこととなった。このように、研究過程で、必要性が出てきた参加観察を行うための準備、インタビュー結果を分析しながら、次に進むために、時間を要している。 また、研究代表者、研究分担者2名の所属が変わったため、研究途中で中断の時期があったため、研究がやや遅れるという結果に至っている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、【医療的ケア児とその家族を支えるgood practiceと科学的根拠に関する調査】のために、看護職による研究報告、事例報告、総説、解説、書籍、公開されている地方自治体の取り組みの事例などのgood practiceの集約を継続する。 また、新たなgood practiceの集約のために、①看護職、専門職、医療的ケア児とその家族へのインタビューを実施し、語った内容の意味付けをしながら、そこで生じた現象を明らかにする、②医療的ケア児との関わりの場面に参画し、参加観察を行う中で、意図的な行為と無意識の行為の実践知を明らかにする予定である。事例を重ね、研究者間で、医療的ケア児とその家族への支援として、看護プラットホームに掲載する内容、構成、個人情報を保護した状況でのgood practiceの公表方法について検討する。 学習プログラムについては、自由性、可変性、創造性、主体性を維持できる内容となるよう、小児看護専門看護師、精神看護専門看護師、在宅看護専門看護師などの協力を得て、「医療的ケア児とその家族を支える看護職の学習プログラム」作成に取り掛かる予定である。 研究代表者と研究分担者は、定期的にオンラインなどを通して検討を行い、研究を推進する予定である。
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