研究課題/領域番号 |
23K10190
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
青木 雅子 東京女子医科大学, 看護学部, 教授 (00453415)
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研究分担者 |
諏訪 茂樹 東京女子医科大学, 看護学部, 准教授 (10299935)
稲井 慶 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (80318063)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 先天性心疾患 / 子ども / 自己開示 / ライフスキル |
研究開始時の研究の概要 |
先天性心疾患をもつ学童期の子ども(CHD児)を対象に、子どもが安心して他者に自己開示できるスキルを育む支援プログラムの実装に向けて実践的に検討する。CHD児は手術後も生涯にわたる療養を必要としながら、各発達段階のライフイベントを迎え成長発達している。学童期の子どもは、友達との相互作用を通して社会性を学び将来の基盤を創る。CHD児が友達に適時適所で自己開示できることは、対処能力を高め、人間関係構築や将来の自立において要となるライフスキルである。本研究では「開示スキル」を「ライフスキル」の基盤構築の本質的なベースとしている。前研究で作成したWebツールを医療と学校との連携も含めて展開し発展させる。
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研究実績の概要 |
先天性心疾患をはじめとする慢性疾患をもつ子どもの自己構築と生活の質向上に着目し、先天性心疾患をもつ子どもが自分のことや自分に必要なことを、他者に開示できるための支援に向けてWebツールを作成した。今期は、ツールを展開しその有効性を検証し展開することを目指している。ツールはWebのみで展開する予定であったが、現実的には双方向性の感情の交換を伴うスキルが求められていると考え、現実体験を通して自己効力感を高め、開示スキルを具備していく参加型プログラムの展開を再度組み込むこととした。本年度は開示のプログラムツール「友達との会話で役立つセリフ集」の内容を再検討し、学校生活の中で生じる問題課題と、身体の状況や変化を伝える際に必要になる内容、および、自分の体調を整えたり生活しやすい環境をつくるために友だちに依頼する際の内容に基づき、それぞれの表現方法が学童期の子どもに合わせて言葉にしやすい平易な表現になるよう修正した。このツールの有用性を検証するために、第一段階として外来での試用により改善点を見出し洗練する。また、学童期の子どもが親しみやすく興味関心を高められるように、動的な要素も取り入れることを考えている。媒体はタブレット端末やスマートフォンでの活用を主体としていくが、現実の場を共有する参加型のワークショップによる展開も実践する方向性とする。今後は、保健医療と社会学的立場から、教育と連携してインクルーシブ教育に参画してくことも検討していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
作成したツールを展開しその有効性を検証し展開することを目指しており、ツール内容の洗練は図られたが、第一段階である外来での試用により改善点を見出すに至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
先天性心疾患をもつ学童期の子どもの開示のプログラムツール「友達との会話で役立つセリフ集」の実装に向け、第一段階として外来での試用により改善点を見出し洗練する。具体的には、先天性心疾患をもつ子どもとその家族の外来受診時に、Webツールを試用後、フィードバックをいただき、セリフ集の内容の妥当性や有用性を検証する。その後、セリフ集の内容の洗練を図り再試用する。次に、Webツールを動画化し利便性と汎用性を高めるための課題を見出し改善する。同時に、養護教諭と連携し実装への展開を検討し、学校での運用を試みることとする。
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