研究課題/領域番号 |
23K10191
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 駒沢女子大学 |
研究代表者 |
高山 奈美 駒沢女子大学, 看護学部, 准教授 (00459132)
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研究分担者 |
那須野 順子 駒沢女子大学, 看護学部, 講師 (20513211)
高山 充 東邦大学, 看護学部, 助教 (20623424)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2027年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 新生児ケア / 皮膚水分量 / 沐浴 / シャワー浴 / 皮膚トラブル予防 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「これまで当たり前のように実施してきた沐浴は、果たして新生児の皮膚にとって最適な清潔ケアの方法なのか」という素朴な疑問からスタートしている。先行研究から明確となった課題を踏まえ、新生児の皮膚バリア機能を正常に保ちながら実施する清潔ケアの具体的方策を検討することを最終目的とし、5年計画で3つの研究から構成した。 ①新生児の生まれつき持つ皮膚水分量はどの程度か、②分娩施設に入院中の早期新生児の清潔ケアとして普及しているDTは最も皮膚水分量を保持できるのか、そして③分娩施設を退院したあとに多くの家庭で実施している沐浴は、皮膚水分量を保持する最善の方法なのか、という疑問を検討する。
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研究実績の概要 |
本研究は、1か月健診を受診する母親の相談内容に新生児の皮膚トラブルについてがとても多く、「これまで当たり前のように実施してきた沐浴は、果たして新生児の皮膚にとって最適な清潔ケアの方法なのだろうか」という素朴な疑問からスタートした研究である。本研究の最終目的は、新生児の皮膚バリア機能を正常に保ちながら実施する清潔ケアの具体的方策を検討することとし、3つの研究から構成している。研究Ⅰでは、新生児の皮膚水分量測定から生まれつき持っている皮膚バリア機能の程度を明らかにする。次に研究Ⅱでは、分娩施設入院中に実施しているドライテクニックおよびシャワー浴の違いによる早期新生児の皮膚水分量を比較し、最後に研究Ⅲは、対象者数を拡大し、分娩施設退院後に推奨している沐浴およびシャワー浴の違いによる新生児の皮膚水分量を比較する。新生児の皮膚は感染防御機能が弱いため、外的刺激による損傷を受けやすく、それが恒久的な瘢痕となる危険性があると言われている。本研究で明らかにしたい新生児の皮膚バリア機能を正常に保ちながら実施する清潔ケアの具体的方策の検討は、将来的な皮膚トラブル予防に寄与できると考える。 新生児の皮膚は構造的には成人と同様だが、身体の部位による厚さの差が少ない一方、皮膚機能のうちでも特にバリア機能が十分ではない。皮膚バリア機能を規定し、皮膚表面の柔らかさ滑らかさを決定付ける最も大切な要素は、角層の水分含有量である(溝口,2007)。成人の皮膚水分量の基準は示されているが(SCALAR社:モイスチャーチェッカー)、新生児の皮膚水分量の基準を示した報告は見当たらない。更なる文献検討を実施し、当該年度は研究Ⅰに着手し始めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究Ⅰの目的は、「新生児の皮膚水分量測定から生まれつき持つ皮膚バリア機能の程度を明らかにする。」としている。調査対象は、調査施設で出生した生後1日目の新生児200名(除外対象:早産、新生児仮死、クベース収容児)としているが、昨今の新型コロナウィルス感染症の流行の影響から、更なる出生数の低下を招いている現状がある。そのため予定していた調査施設だけでは、結果を示すための必要なデータ収集が見込めない現状がある。研究協力施設を新規に検討する必要があり、研究開始時期が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
①文献検討(引き続き)を実施する。 ②研究協力施設を増やすための活動を行う。 ③研究協力施設が決定次第、倫理審査の申請に着手する。
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