研究課題/領域番号 |
23K10195
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 大阪信愛学院大学 |
研究代表者 |
楢木野 裕美 大阪信愛学院大学, その他部局等, 教授 (90285320)
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研究分担者 |
岡崎 裕子 大阪信愛学院大学, 看護学部看護学科, 講師 (00382250)
中野 幸子 大阪信愛学院短期大学, その他部局等, 准教授 (50896850)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 不適切養育 / 小児看護師 / 看護実践能力 / インストラクショナル・デザイン / プログラム開発 |
研究開始時の研究の概要 |
疾患を抱える子どもの不適切養育に対する小児看護師が支援に向けた看護実践能力を培うことは喫緊の課題であり、子ども虐待の予防になる。 本研究は、疾患を抱えた子どもの不適切養育に対する小児看護師に必要な看護実践能力を解明し、その実践力を培える彼らに特化した研修プログラムを開発する。研修プログラムは、インストラクショナル・デザインを基盤にシステム的な開発サイクルにより進める。 小児看護師の実践能力に焦点を当て、研修プログラムを開発することは、看護師のニーズを捉えて看護師の実践力を培い、不適切養育に対するホリスティックに看護を提供するためには必須であり、それは疾患を抱える子どもの健全育成に繋がる。
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研究実績の概要 |
本研究では、疾患を抱えた子どもをもつ親の不適切養育に対して、小児看護師に必要な看護実践能力を解明し、その実践力を培えるように研修プログラムを開発することを目的とし、子ども虐待の予防、疾患を抱える子どもの健全育成に寄与することを目指す。研修プログラムは、インストラクショナル・デザインを基盤にシステム的な開発サイクルを用いる。また第1~第5段階で研究倫理審査を受けながら進める。 今年度は疾患を抱えた子どもの不適切養育の支援に向けた研修プログラムの中核となる研修内容として、看護実践能力を構成する力が培えるように抽出することである。 文献や書籍から疾患を抱えた子どもの不適切養育の支援の検討では、主に医中誌を用いてにより病児、不適切養育、支援をキーワードとして文献を抽出した。文献等では、子どもの状況(発育発達)や日常生活を理解できること、子どもの一般的な世話を理解できること、わが子の体調を把握できること、わが子の疾患管理を把握できること、子どもとの時間を共有できること、自分自身を受け入れられることが挙がった。インストラクショナル・デザインについても看護学分野における活用状況を43文献を用いて検討した。研修の「ゴール」の設定の仕方について、看護実践能力を培うという点での考え方について引き続いて検討していく必要がある。 ニーズ分析調査の実施では、便宜的抽出法により選出した医療機関で、疾患を抱えた子どもの不適切養育の支援の経験のある小児看護師10名程度を調査対象として、面接ガイドラインを用い半構造化面接を1回40分程度行う。調査内容は、疾患を抱えた子どもの不適切養育の支援にはどのような看護実践能力が必要であるか、どんな研修があれば支援しやすいと思うかである。また、予定していた小児看護師に加え、医療機関の中で虐待対応チームに所属している指導的立場にある看護師への面接調査を追加していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度に予定していた文献や書籍から、疾患を抱えた子どもの不適切養育の支援に関する検討は終えた。大きく6つの視点からの支援を考えていく必要があった。またニーズ分析調査の実施では、予定した10名の面接調査は実施し、現在その分析をしているところである。面接調査の対象者は、疾患を抱えた子どもの不適切養育の支援の経験のある小児看護師であるが、面接調査の過程で、対象者を追加する必要性があると考えた。不適切養育の支援の経験のある小児看護師に加え、機関の中で虐待対応チームに所属している看護師、彼らは子ども虐待事例や子ども虐待の発生を危惧する事例への看護実践をしてきた指導的立場にあると考えられる看護師に、調査協力をしていただき、面接調査人数を増やすことで、本研究の研修プログラム内容の充実を図っていきたいと考える。面接調査を引き入ってィく。続いて実施し、現在得ている面接データと合わせて分析し、文献から得られた、疾患を抱えた子どもの不適切養育の支援の6つの支援と考え合わせていく。この支援の視点をまとめ、看護師が求めている支援内容であるか、次の質問紙調査の調査項目としていく。また、文献検討では、インストラクショナル・デザインの看護学分野における活用について捉えた。疾患を抱えた子どもの不適切養育への支援という看護実践をしていくための能力を培うための研修プログラムの設計をしていくが、研修のゴールの内容を十分に検討していく。以上により、進捗状況は、面接調査対象者を増やしたことにより、面接調査に時間を要することになるので、やや遅れている判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、前年度に引き続いて機関の中で虐待対応チームに所属している指導的立場にある看護師に対して面接調査を実施する。すでに実施した面接調査と合わせて分析し、その結果から研修内容に関する質問紙を作成し調査を実施していく。調査対象は医療機関に勤務する小児看護師200名程度を予定する。 面接調査・質問紙調査結果から疾患を抱えた子どもの不適切養育への支援ができるように研修内容を明らかにする。次に看護実践能力と研修内容のマトリックス図を研究者間で検討し作成していく。マトリックス図を基に研修目標を設定する。そして、研修システムの基本の検討に入っていく。
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