研究課題/領域番号 |
23K10224
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
小畠 一将 久留米大学, 医学部, 助教 (40970512)
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研究分担者 |
重松 由佳子 (有馬由佳子) 久留米大学, 医学部, 教授 (90320390)
椛 勇三郎 久留米大学, 医学部, 准教授 (30368964)
福浦 善友 久留米大学, 医学部, 講師 (00572942)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 他害行為 / 予防 / 保健師 |
研究開始時の研究の概要 |
保健所では、精神症状に基づく自傷他害の恐れのある事例への対応を担っているが、その多くは、行政による入院の強制力(措置入院)が働かない他害の恐れがある事例であり、対応は保健師に委ねられている。しかし、保健師が対応する際のマニュアルはなく、保健師の経験や能力、対応には個人差があるため、対応によっては危機的な状況をさらに悪化させてしまう場合がある。本研究では、保健師が他害の恐れのある事例への対応の中で、どのような専門性や技術を発揮して対応を行っているのか、また望ましい対応方法について明らかにし、保健師が他害の恐れのある事例に円滑にかつ適切に対応できるよう、支援マニュアルを開発する。
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研究実績の概要 |
本研究は、保健師が他害の恐れのある事例への対応の中で、どのような専門性や技術を発揮して対応を行っているのか、また望ましい対応方法について明らかにし、保健師が他害の恐れのある事例に円滑にかつ適切に対応できるよう、支援マニュアルを開発することを目的としている。 4か年の研究計画では、①マニュアル作成へ向けた保健師の他害の恐れのある事例対応の現状把握(インタビュー調査)、②他害の恐れのある対象者への対応における実態調査(質問紙調査)、③マニュアル事例と対応方法の洗練、マニュアル案の考案、④マニュアル案の妥当性の検討の4段階を想定していた。 しかしインタビュー調査の準備段階として、保健師の他害の恐れのある事例の対応の実態を明らかにするためには、他害行為に至るまでにはどのような関連要因があり、関連要因がどのように関連をしているのか検討する必要が生じた。 そのため本年度は、他害行為に関する既存の研究からスコーピングレビューを行い、国内外の文献を暴力(Violence)、攻撃性(Aggression)、問題行動(Problem Behavior)、職場内暴力(Workplace violence)のキーワードで検索し、システマティックレビュー24論文を対象とした。対象となった他害行為の関連要因の記述がある論文を概観し、他害行為に至るまでの関連要因を抽出し、関連要因の関連性について考察を行った。 また、他害の恐れのある事例への保健師の対応に関するインタビュー調査に向けて、研究計画の倫理審査を申請し承認を受けた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では、本年度は保健師の他害の恐れのある事例への対応の現状把握として、インタビュー調査を行う予定としていた。 しかし、インタビュー調査の準備段階として、他害行為に至るまでにはどのような関連要因があり、関連要因がどのように関連をしているのかを検討する必要が生じたため、本年度は他害行為に関する既存の研究から、他害行為に至るまでの関連要因とその関連性に関するスコーピングレビューを行った。 今後スコーピングレビューの結果・考察を用いてインタビュー調査を実施する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
研究対象者の選定後に、他害の恐れのある事例への保健師の支援に関するインタビュー調査を実施する。 インタビュー調査にて、本年度スコーピングレビューで明らかにした他害行為に至るまでの関連要因とその関連性をもとに、地域で保健師が対応する他害の恐れのある事例における他害行為に至るまでの関連要因と関連性を明らかにする。 また、他害の恐れのある事例への保健師の対応の実態について明らかにし、他害の恐れのある事例の有効的な介入についての示唆を得る。
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