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医療従事者における自然と人のつながりを活用したサルトジェニック・プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K10299
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
研究機関国際医療福祉大学

研究代表者

石塚 真美  国際医療福祉大学, 成田看護学部, 講師 (20808349)

研究分担者 笹原 信一朗  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10375496)
野田 勝二  千葉大学, 環境健康フィールド科学センター, 助教 (30361439)
石井 麻有子  筑波大学, 医学医療系, 研究員 (30817606)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2028-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2027年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2026年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードサルトジェニック・プログラム / SOC / 健康生成 / 自然環境 / メンタルヘルス / ストレスマネジメント / 医療従事者 / サルトジェニック
研究開始時の研究の概要

医療従事者のメンタルヘルスは、医療現場や社会機能を維持していく上で喫緊の課題である。医療機関独自で実施できる対応策には限界があり、仕事以外で活用できる対策が求められる。本研究では、個人の実行機能レベルに注目した一次予防を主眼に置いたサルトジェニック・プログラム(健康生成プログラム)の開発を目指す。東京都の自然環境や都市部の緑地を活用し、ウェアラブル端末を用いた活動量の計測、メンタルヘルスの指標のアンケートを用いて効果を検証する。

研究実績の概要

本年度は、サルトジェニック・プログラム開発のうち、レベル1のプログラム「自然環境の中で自身に向き合い、気付きを得るための健康生成」のプレテストを行った。2023年の6~7月の2回、東京都の檜原村で実施した。参加者は14名であり、うち、研究データの取得は11名であった。プログラム内容は、自然環境の中一人で過ごしてもらった。一人で過ごした後、参加者同士で、感想を共有し合った。自然環境ではプログラム実施前 (事前調査) 、プログラム実施後 (事後調査)、プログラム終了後1か月後3時点で評価した。評価項目は、SOC-13、ワーク・エンゲイジメント、ROS、AIS、K6であった。
事前事後調査の段階では、SOC-13やROSに有意な上昇が認められたが、1か月後の評価は減少していた。3時点での評価をフリードマン検定実施後、Bonferroniの補正で評価をしたが、有意な差は認められなかった。しかし、1か月後の自然を活用した変化の自由記述では、把握可能感(人生の中で状態がある程度予測可能で、説明できる)、処理可能感(何とかなる、何とかやっていける)、有意味感(日々の営みにやりがいや生きる意味を感じられる)の3つの観点で自然と自身の状況を記述していた内容が見受けられた。
1回のプログラムでは,SOC-13の尺度の有意な差は認められなかったが、参加者の記述内容より,レベル1のねらいであった「自然環境の中で自身に向き合い、気付きを得るための健康生成」には、一定の効果が認められたと考える。プログラム中~終了後1か月後までの期間に、サルトジェニック的な思考になるよう、ファシリテーションやプログラムの見直しを図ることで、参加者のSOCの向上に寄与できる可能性が示唆された。日常生活に自然を取り入れることを踏まえると、都市環境でのプログラムの実施の検討や、参加者獲得のための工夫も課題である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は、プログラム1のプレテストを2回実施することができた。本調査までの実施や、夏以外のプログラムでの検証は実施できなかったが、おおむね計画通り進んでいる。

今後の研究の推進方策

24年度の目標としては、レベル1の本プログラム実施に向け、データ収集を行う予定である。23年度の課題として、夏以外の季節でのデータ収集が実施できなかった事や、参加者がが全員女性という性別に偏りが生じた。また、自然環境を自身のストレスマネジメントに取り入れるためには、比較的交通アクセスが良い都市環境での実施も検討していくことで、参加者の日常生活で取り入れやすくなると考える。そのため、24年度は、千葉県の柏市や茨城県つくば市の2か所を視野に入れ、検討していく。そして、自然環境での介入プログラムは、欧州で盛んであるため、共同研究者が現地の研究者のフィールドに視察し、プログラムの充実に向けて検討する予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 その他

すべて 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 自然を活用した職域における メンタルヘルス介入プログラムの国外動向2023

    • 著者名/発表者名
      石塚真美、笹原信一朗、石井麻有子、佐藤乃理子、佐倉健史、山城博也、三垣和歌子、松浦麻子、室井慧、池田朝彦、堀大介、高橋司、道喜将太郎、松崎一葉
    • 学会等名
      第96回日本産業衛生学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 自然処方を目指した実践活動報告ーネイチャー・ベースト・リハビリテーションの応用ー2023

    • 著者名/発表者名
      笹原信一朗、石井麻有子、石塚真美、佐藤乃理子、岩崎寛、塚田武尊、金井宣茂、三垣和歌子、松浦麻子、室井慧、池田有、高橋司、堀大介、道喜将太郎、松崎一葉
    • 学会等名
      第96回日本産業衛生学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 東京都内の山村地域における自然を活用したNature Based Stress Management(NBSM)プログラムの実践報告~産業保健職に対するNBSMの試み~2023

    • 著者名/発表者名
      佐藤乃理子、石塚真美、石井麻有子、佐倉健史、金澤英紀、堀大介、高橋 司、道喜将太郎、笹原信一朗、松崎一葉
    • 学会等名
      第33回日本産業衛生学会全国協議会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Nature Based Rehabilitation(NBR)の要素を取り入れた自然体感プログラムの実践2023

    • 著者名/発表者名
      石井麻有子、野田勝二、河合愛
    • 学会等名
      日本ヒューマンケア・ネットワーク学会第23回学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 自然を活用したリハビリテーション2023

    • 著者名/発表者名
      笹原信一朗
    • 学会等名
      人間・植物関係学会、日本園芸療法学会2023年度合同大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [備考] 第2回 Nature Based Stress Management Level1のご案内

    • URL

      https://note.com/nekopin/n/n2f076db1a867

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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