研究課題/領域番号 |
23K10325
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 福岡国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
千々岩 友子 福岡国際医療福祉大学, 看護学部, 教授 (40637104)
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研究分担者 |
石村 佳代子 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 教授 (40295564)
衞藤 暢明 福岡大学, 医学部, 講師 (40535100)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 自殺念慮 / 身体疾患 / 訪問看護 / 在宅医療 / ガイドライン / home visiting nurse / suicide prevention / 在宅療養者 / 自殺予防 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、身体疾患をもつ在宅療養者の自殺念慮の深刻度に応じた系統的、かつ現実の訪問看護実践に適応させた訪問看護実践ガイドラインを開発することである。方法は、申請者が既に着手している〈自殺念慮者に対する訪問看護実践モデル〉を基に2段階からなる。【1段階】は、多層な自殺念慮者への訪問看護実践の明確化と多職種専門家の意見による妥当性を担保したガイドラインを策定する。次に【2段階】は、ガイドライン試行前後の実施者の態度や自信を有用性の面から検証したガイドラインを確立する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、身体疾患をもつ在宅療養者の自殺念慮の深刻度に応じた系統的、かつ現実の訪問看護実践に適応させた訪問看護実践ガイドラインを開発することである。研究遂行は、【1段階】及び【2段階】の順で進める。【1段階】は、自殺念慮をもつ身体疾患のある在宅療養者への訪問看護実践ガイドラインを策定することであった。2023年度は、既存の自殺対策に関連する国内外のガイドラインを収集・概観した。参考となる国内ガイドラインは15本、海外ガイドラインは1本でありガイドラインに含まれる項目を整理した。ガイドラインの項目は、そのガイドラインが対象とする範囲の〈自殺の現状・課題〉〈ガイドライン適応範囲・使用方法〉〈アセスメント・評価〉〈対応〉〈教育〉に分類された。 研究者らが実施した先行研究(身体疾患をもつ自殺念慮を有する在宅療養者への訪問看護実践モデルの開発)では、訪問看護師は①自殺念慮をもつ患者の自殺のリスクアセスメント、②自殺念慮をもつ患者のコミュニケーションに課題があることが明らかになっている。さらに、訪問看護のシステム上の課題として③訪問時間の制約によるケアの制限があることや、④訪問時間以外の空白時間への対策の必要性も挙げられた。 ガイドラインに含まれる内容については、臨地の実情に適応させたものにする必要があり、そのためには1つのモデルとして精神科訪問看護師の在宅療養者に対する自殺ケアが参考になりうることが考えられた。したがって、精神科訪問看護師の自殺ケアの現状を明らかにする補足研究を実施することにした。補足研究に関しては、倫理審査の承認を得たため、これからデータを収集していく状況にある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度の研究計画では、身体疾患をもち自殺念慮を有する人々をケアする訪問看護師のための訪問看護実践ガイドラインの項目を抽出することであった。既存の自殺対策に関するガイドラインを概観し整理はできたが、臨地の実情に適応させるための補足研究が必要となったため「やや遅れている」とした。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、補足研究として精神科訪問看護師を対象にした自殺念慮を有する在宅療養者に対する自殺ケアの実態を明らかにする。この結果を本研究の目指す訪問看護実践ガイドラインに反映させる。補足研究の必要性が生じたことでガイドライン作成に時間を要すことが考えられるため、第2段階のガイドライン検証のためのフィールド開拓の準備を早期に行い、ガイドライン作成後に速やかに第2段階の研究が実施できるように準備する。
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