研究課題/領域番号 |
23K10337
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 鎮西学院大学 |
研究代表者 |
新田 章子 鎮西学院大学, 現代社会学部, 研究員 (30457501)
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研究分担者 |
中野 伸彦 鎮西学院大学, 現代社会学部, 教授 (10207847)
鳩野 洋子 九州大学, 医学研究院, 教授 (20260268)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 若年性認知症 / 家族介護者 / ニーズ / 尺度 |
研究開始時の研究の概要 |
若年性認知症は働き盛りの若い世代が発症するため、家族介護者は就労の継続、経済的問題、制度上の問題、多重介護、子の養育等、高齢で発症する認知症とは異なるニーズを抱えている。本研究の目的は、若年性認知症患者を支える家族介護者のニーズ評価尺度を開発することである。若年性認知症患者を介護した経験のある家族介護者に対するインタビュー調査をもとに尺度原案を作成し、全国若年性認知症の会に所属する家族介護者に質問紙調査を実施し尺度を開発する。研究成果は、家族介護者が抱えるニーズが明確になるとともに、家族介護者を支援する専門職がニーズを的確に把握でき、質の高い支援につながることが期待される。
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研究実績の概要 |
研究目的は若年性認知症患者を支える家族介護者のニーズに焦点をあて、ニーズ評価尺度を開発することである。2023年度は目標1.若年性認知症患者を支える家族介護者のニーズをインタビューから明らかにすること、目標2.若年性認知症患者を支える家族介護者のニーズ評価尺度原案を作成することであった。 目標1に関して、若年性認知症家族会に所属する若年性認知症患者を介護している、もしくは介護した経験のある家族介護者に調査協力を依頼し、協力が得られた家族介護者6名を対象にインタビューガイドに基づく半構成的面接を実施し、家族介護者が抱えるニーズについて質的記述的分析に準じた手順で分析した。研究の成果の一部は2024年3月開催の国際学会で報告した。サービス利用までのニーズは「診断前後のサポート」「若年性認知症に関する知識」「認知症特有の対処法」「サービスや制度に関する情報」「ピアサポート」「ストレスの軽減」「他者理解」であり、本研究により若年性認知症患者の家族介護者はサービス利用前に様々なニーズを持っていることが明らかとなり、家族介護者の初期段階のニーズに特化した支援の必要性について示唆することができた。 目標2に関して、目標1で得られた結果からニーズ項目を選定し尺度原案(案)を作成した。今後、若年性認知症に精通した実務者2名と若年性認知症の研究者2名計4名を対象に、表現の明確性、内容の妥当性、不足内容について確認する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
若年性認知症患者の家族介護者を対象としたインタビューを実施し、ニーズ項目を選定し尺度原案(案)を作成するなど、ほぼ計画通りに進行している。若年性認知症に精通した実務者と研究者に対する表現の明確性、内容の妥当性、不足内容の確認については、対象者の選定に時間を要したが連絡調整済みであり、早期に実施する予定である。 以上、全体としてはおおむね順調に実施できている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は当初予定通り、若年性認知症患者を支える家族介護者のニーズ評価尺度を完成させることを目標としている。全国の若年性認知症支援コーディネーター及び地域包括支援センター職員を対象に郵送法による無記名自記式質問紙調査を実施し、デルファイ法に準じた手順で分析し尺度を完成させる予定である。
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