研究課題/領域番号 |
23K10339
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター |
研究代表者 |
岡橋 さやか 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 老年学・社会科学研究センター, 主任研究員 (20610760)
|
研究分担者 |
斎藤 民 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 老年学・社会科学研究センター, 部長 (80323608)
進藤 由美 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 企画戦略局, リサーチコーデイネーター (80728634)
加藤 健治 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 健康長寿支援ロボットセンター, 室長 (30771216)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | ケアプログラム / アート / 要介護者 / 家族 / ペア |
研究開始時の研究の概要 |
認知症等で介護を要する本人と家族介護者双方への非薬物療法が、近年重要視されている。本研究ではアート活動と対話によるペア参加型支援プログラムを開発し、1)情報通信技術を活用した遠隔実践の可能性探索と、2)プログラム遂行中の参加者の生理心理学的指標や言動に基づく効果検証を行う。気分改善や実行可能性等の従来の知見に加えて、オンライン化による利便性向上と効果の拡張をはかり、その効果の裏付けを示す。将来的には、デジタルヘルスケアの一環として地域での実装を目指す。
|
研究実績の概要 |
近年、認知症等の本人と介護者両者を対象とした非薬物療法が注目されている。本研究ではコラージュなどのアート活動や作品鑑賞、そして対話によるペア参加型支援プログラムを開発し、1)情報通信技術を活用した遠隔実践の可能性探索と、2)プログラム遂行中の参加者の生理心理学的指標や言動に基づく効果検証を行う。将来的にデジタルヘルスケアの一環として地域での実装を目指している。 初年度の本年は、主として2)に関する下記事項に取り組んだ。国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会の承認を得て(№1742)、介護福祉施設職員5名に対し5回シリーズのファシリテータ養成講座を実施した。その後、養成者が主体となり施設利用者にプログラムを実施した。本プログラム実施中のファシリテータと参加者(本人・家族)の発話、心拍等のデータを取得した。現在分析を進めており、本成果については次年度に報告予定である。さらに、本プログラムの実践者向けのマニュアル冊子を作成し、研修会で利用できるよう今後の研究基盤を整えた。 また、アートプログラムの実現可能性に関するpilot RCTについて国際学術誌に成果発表した(Okahashi et al. 2024)。32組(介入群、対照群各16組)が研究期間を完了し、介入期間を通じて、高い参加率、満足度、意欲が示された。量的データに有意な改善はなかったが、質的分析では、家族介護者のポジティブ感情、社会的交流、認知機能が低下したパートナーへの尊重的態度及び良好な関係性など、家族介護者の好ましい経験や感情が明らかとなった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の2つの目的のうち、2)アートプログラム遂行中の参加者の生理心理学的指標や言動に基づく効果検証の研究計画を立て、所属機関の倫理・利益相反委員会の承認を得た。近隣地域での研究協力施設において予定通りデータ収集を実施することができた。データ分析についても、研究分担者と連携しながら現在進行中である。
|
今後の研究の推進方策 |
目的1)の情報通信技術を活用した遠隔実践の可能性探索については、文献レビュー及び、国内外の学術学会での情報収集を通して現状を整理する。さらに、本研究で遠隔アプローチとして採用する具体的な手法や内容を検討し、選定する。 目的2)のアートプログラム遂行中の参加者の生理心理学的指標や言動に基づく効果検証については、初年度に取得したデータを分析し、学会・論文発表する予定である。
|