研究課題/領域番号 |
23K10376
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 神戸市看護大学 |
研究代表者 |
片倉 直子 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (60400818)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 精神科訪問看護 / 認知矯正療法 / 認知機能障害 / プログラム開発 / 統合失調症 / 訪問看護 / 認知矯正法 |
研究開始時の研究の概要 |
統合失調症をもつ者の社会復帰には,精神症状よりも認知機能障害が深くかかわっている.訪問看護は,これまで経験的にこの認知機能障害にケアを提供してきていると思われるが,体系的なケア方法は確立されていない.本研究は,①訪問看護場面に適した認知矯正療法を導入した訓練プログラムを検討・実施・改善し,②そのプログラムを訪問看護の実践で活用し,統合失調症をもつ利用者の認知機能の改善効果の検討を目的とし,在宅ケアにおける開発を目指す.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,認知機能障害を有する統合失調症をもつ訪問看護利用者に提供する認知矯正療法(CRT)訓練プログラムを作成し,①CRT訓練プログラムの実行可能性を検討すること,②CRT訓練プログラムの有用性を検討することの2点である. 2023年度は、CRTを導入した訓練プログラムを作成し,研究者が訪問看護を想定して認知機能障害を伴う統合失調症をもつ者へ実施し,実行可能性と訓練プログラムの改善を検討している.2024年度半ばまで、計4人に訓練プログラムを行う予定である. 訓練プログラムは、認知機能領域を訓練する紙と鉛筆によるドリル形式である「コグトレ(宮口,2015)」の一部(記憶機能,遂行機能,注意機能領域)で,1~2週間に1回60分実施し、計12回連続して実施している。 現在、1名の統合失調症をもつ者へ訓練プログラムを実施した。12回を完遂し、1週から2週に1回であれば、研究者が自宅を訪問して訓練プログラムを行うことは、研究参加者のインタビューからも可能であった。また、The Brief Assessment of Cognition in Schizophrenia Japanese version(BACS-J)で認知機能の評価をしたところ、訓練プログラム実施前に比べて後の方が、言語性記憶と学習、作業記憶、言語流暢性のZ Scoreが高く、遂行機能が低かった。 4人に訓練プログラムを実施し、実行可能となるように改善を行った後、訓練プログラムの有用性に関する勉強会を開催し,訓練プログラムを利用者へ提供したい訪問看護ステーションを募集し,教育する.それらの訪問看護ステーションを利用している認知機能障害を伴う統合失調症をもつ利用者へ訓練プログラムを看護師らが実施し、その効果を検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
訓練プログラムに参加する統合失調症の者のリクルートに苦戦している。
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今後の研究の推進方策 |
統合失調症の認知機能障害とCRTを導入した訓練プログラムの有用性に関する勉強会を開催し,訓練プログラムを利用者へ提供したい訪問看護ステーションを募集し,教育する.それらの訪問看護ステーションを利用している認知機能障害を伴う統合失調症をもつ利者へ訓練プログラムを看護師らが実施し、その効果を検討する。研究者は実施中、適宜訓練プログラム方法への助言を行う。評価は、訓練プログラム前後の認知機能の改善状況をBACS-J等を用い、研究者が検査する。研究者の所属近隣の10訪問看護ステーションへ研究協力を依頼し、30から40人の利用者に訪問看護師が訓練プログラムを実施し、統計的に改善状況を分析する。
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