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認知症の人に対する活動の質評価法(A-QOA)を用いた活動基盤型プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K10378
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
研究機関県立広島大学

研究代表者

西田 征治  県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (90382382)

研究分担者 小川 真寛  神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 准教授 (00732182)
坂本 千晶  県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 助教 (00876899)
池内 克馬  県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 助教 (20876883)
藤巻 康一郎  県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (50324570)
白井 はる奈  佛教大学, 保健医療技術学部, 准教授 (90346479)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
キーワード認知症 / 作業療法 / 活動 / QOL / 行動心理症状 / 活動基盤 / ストレス
研究開始時の研究の概要

我々は認知症の人が活動に従事しているときの状態を評価する活動の質評価法(A-QOA)を開発し,その信頼性と妥当性を実証してきた。しかし,A-QOAを使って認知症の人の生活の質をどのような方法で高めるかは明らかになっていない。そこで今回は,我々が行ってきた訪問作業療法プログラムの開発研究,およびGitlinらが開発したTailored Activity Program(TAP)の研究を参考に,A-QOAを用いた活動基盤型プログラムを作成し,その効果を入院・入所している認知症の人に提供し,QOL,行動心理症状,ストレス,睡眠,およびケアスタッフの有能感の側面から検証する。

研究実績の概要

本研究課題の目的は,これまで我われが行ってきた訪問作業療法プログラムの開発研究,活動の質評価法(A-QOA)の開発研究,およびTailored Activity Program(Gitlinら)を参考に,A-QOAを用いた活動基盤型プログラム(activity-based program with A-QOA; aPAQ)を作成し,その効果を入院・入所している認知症の人のQOL,行動心理症状,ストレスや睡眠の観点から検証することである。
令和5年度は研究1(事例研究)として,作成したaPAQの効果や課題を検討すること,およびaPAQを修正するための基礎資料を作成することを目的に事例検討を行った。aPAQの特徴は,A-QOAを活用して認知症の人の意味のある活動を特定し,その活動を「活動処方箋」によってケアスタッフと協働して実施することである。
研究実施に先駆けて,研究協力機関の倫理委員会,および県立広島大学の研究倫理委員会に研究計画書などを提出し承認を得た。研究対象者は入院中の認知症者3名(平均年齢78.3歳)で,彼らに対して作業療法士,ケアスタッフが協働してaPAQを提供した。実施期間は約1か月で,その間に評価,介入,再評価が行われた。評価セッションでは,カルテや作業療法士,およびケアスタッフからの情報をもとに3名の対象者それぞれに活動処方箋が作られ,午後の無為に過ごす時間帯に活動(音楽鑑賞)が提供された。結果的にすべての研究対象者において,活動の質(Quality Of Activities),生活の質(過去1週間の気分など),行動心理症状(不安など)に改善がみられた。作業療法士へのインタビューからプログラムの改善点として,「作業歴や季節,地方を参照して選曲し,歌いやすい歌から開始する」など8つが抽出された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本研究は,作業療法士のみならず,多職種で協働して認知症の人にプログラムを実施する介入研究であるため,研究協力機関の多職種へのインフォームド・コンセントが必要であり,その調整に時間を要した。また,研究対象者が認知症の人であるため,代諾者である家族などにインフォームド・コンセントを実施する必要があり,その実施に時間を要した。さらに,研究協力機関の対象病棟において複数名の患者が新型コロナ感染症に罹患したため,研究を実施できない状況がしばらく続いた。また,研究対象者にとって意味ある活動として特定された音楽鑑賞を病棟のデイルームで実施するため,機器(DVDデッキ,プロジェクター,スピーカーやスクリーンなど)の購入や設置をする必要があったが,それらの実施に時間を要した。これらの理由により,研究の進捗が遅れた。

今後の研究の推進方策

令和6年度は,研究1(事例研究)で得られたデータを詳細に分析し,活動の質,QOLや行動心理症状に影響を与えた要因を考察するとともに,活動の処方箋やプログラムのフォーマットの改訂作業を行う。また,研究2(介入研究)として,aPAQの効果を準実験デザインで実施するための準備を行う。具体的には研究計画書の作成と県立広島大学研究倫理委員会への申請,研究協力機関のリクルート,研究説明と同意,研究協力機関の研究倫理審査申請などである。また,年度の後半には,協力の得られた機関からデータ収集を開始する。これらの研究を推進するために,研究分担者や協力機関と会議を開催する。研究1(事例研究)の成果を作業療法または認知症関連の学会で発表する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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